ザ・ロードを読んでみた  コーマック・マッカーシー 著 黒原敏行 訳

  確かに道を行く本だ、人生の道でもある。生き残された人々は少なく殺伐とした地上を歩む親子の物語りを読んでみた。


 どういう状況なのかは分かり難い、動物はいないし植物も少ないようだ。生き残った人も少なく残された缶詰の食料を拾い集め、雪が降るほど寒い中で親子が道を歩き続ける。食料は無くなり寒さの中で野宿をする状況で生きていることが不思議だ。
 そんな環境でも親子は善い人であろうとする会話が響いてくる。作物の育たない環境で道を行く目的は何だろうか?どこまで行こうが同じように荒廃しているようで、何をどこまで理解しているのかは何も書かれていない。
 シシューポスの神話なのかもしれない…バイオレンス・ジャックのようには強くない。