ソロモンの歌を読んでみた  トニ・モリスン 著 金田眞澄 訳

 第二次対戦後の裕福な黒人一家の長男、ミルクマンが自分のルーツを辿り祖先を探す、でも奇妙でどことなく歪んだ物語り。


出会いはいつも八月  Gガルシア=マルケス 著 旦啓介 訳

  百年の孤独を書いたマルケスの遺稿らしいので読んでみた。百年の孤独とはガラッと違って情事を書いた物語で作家に抱いていたイメージはどこにもなくて驚いた。


OPA2604 + 2SK2145の差動回路アンプを作ってみた

  オペアンプの2604と2SK2145-BLがあるのでヘッドフォンアンプを作ってみた。以前にダイヤモンドバッファの回路で作成したのだけど、4558DXは上手く鳴るのにOPA2604は残念なことに発震して鳴らなかった。


大いなる眠りを読んでみた  レイモンド・チャンドラー 著 村上春樹 訳

 ハードボイルドを産んだマーロウの1作目。ミステリーで推理小説のような雰囲気を醸しているけれど、そのどれでも無くやっぱりマーロウの生き様がじんわりと主役を作ってゆく、ハドボイルドなる所以だろう。


テレーズ・ラカンを読んでみた  エミール・ゾラ 著 小林正 訳

  ゾラはフランスの1800年後半の作家、テレーズ・ラカンは初期の作品だけど代表作の居酒屋やナナを連想させる。いずれも女性が主役であり、堕ちてゆく物語り。


輪違屋糸里を読んでみた  浅田次郎 著

 輪違屋はお座敷に上がる太夫を置いている置屋で1688年創業であり現存している老舗だそうだ。芸妓さんの中で芸を極めたものが太夫で格式が大名に並ぶほどに格式が高く、その一歩手前が天神らしい。糸里は天神で新撰組の内紛と関わりがあった物語り。


ザ・ロードを読んでみた  コーマック・マッカーシー 著 黒原敏行 訳

  確かに道を行く本だ、人生の道でもある。生き残された人々は少なく殺伐とした地上を歩む親子の物語りを読んでみた。


ソクラテスからSNS 「言論の自由」全史  ヤコブ・ムシャンガマ 著 夏目大 訳

  「言論の自由」全史がサブタイトルのようだけど、本の中身そのままでソクラテスからSNSが届くかと思いきや、そのようなギミックは無くてちょっぴり残念。


ハーレム・シャッフル  コルソン・ホワイトヘッド 著 藤井光 訳

  ハーレムと聞くと女性に囲まれた浮かれ気分を浮かべるのだけど、これはニューヨークのハーレム地区だった。オランダ人が住み着いてオランダの都市名から付いた名前らしいけど、黒人街としての方が馴染みがある。ハーレムにはアポロシアターがあってジャズを想い起こし、物語りの1960年前後はビバップの時代だ、でも主人公は好きではないらしい。


箱の中の宇宙を読んでみた  アンドリュー・ポンチェン 著 竹内薫 訳

  箱の中とはコンピューターのことで、その中で宇宙をシミュレーションして宇宙の未開に挑んでいる。大きな宇宙が箱の中に…メン・イン・ブラックでペンダントの中に宇宙があったのを想い出した。


知性についてを読んでみた ショーペンハウエル 著 細谷貞雄 訳

  歯に衣着せぬというか、随分と明け透けに書かれているのが面白い。当時においては人気がなかったようで、その反動なのだろうけど哲学書もまた人間ですね。

ピュウを読んでみた  キャサリン・レイシー 著  井上里 訳

  教会の席で眠っていた浮浪者は子供用だけど性別はわからないし名前もわからない。ピュウはという名前を付けられてある家族が面倒を看るところからはじまる。PEWとは信者席ということらしい。


ブラッド・メリディアンを読んでみた コーマック・マッカーシー 著 黒原敏行 訳

  1833年生まれの少年が荒くれ者たちと荒涼とした大地で悪事にまみれながら生と死の狭間をゆれうごめいていく物語り。


『腸と脳』を読んでみた エムラン・メイヤー 著 高橋洋 訳

 副題に体内の会話はいかにあなたの気分や選択や健康を左右するかとあり、緊張するとお腹が痛くなるのには脳と腸に因果関係があるからだそうだ。


『見ること』を読んでみた  ジョゼ・サラマーゴ 著  雨沢泰 訳

  名前を出さず役職や妻とか夫とかで人を表す奇妙な小説です。しかもページには文字がびっしりで改行や段落は僅かですから、とても読み難い。ちなみに邦題は『見ること』だけど直訳すると『明晰さについて』とでてくる。


ビリー・サマーズを読んでみた  スティーブン・キング 著  白石朗 訳

  ビリー・サマーズは殺し屋、一流のスナイパーだ。仕事のために小説家を偽装するのだけど、実際に描き始めてみたら小説家になれる希望を抱く風変わりな物語。


MC Cadenza Red を買ってみた:レビュー

 カートリッジを不注意から壊してしまったので、オルトフォンのMC Candenza Redを買ってみた。発売当時からしたら2倍近い価格になっているので中古を探した。一番古い物だと既に15年も経っていてダンパーの劣化などが心配になるが、オルトフォンのSPU GEはもっと古いのだけど問題なく動作しているので大丈夫だろうと思う。

嘘つきな彼との話  三羽省吾 著

 彼女と彼の話かと思ったら、男同士の友情な話だった。なぜか知らないけど浜田省吾の唄を思い出した。どっちも省吾なんだ…


すべての美しい馬を読んでみた  コーマック・マッカーシー 著 黒原敏行 訳

  読み終えるとジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズのデュエット曲、愛と青春の旅立ちが浮かんできた。少年は青年に旅をした。


思考の穴を読んでみた  アン・ウーキョン 著  花塚恵 訳

  イェール大学集講義とサブタイトルのある思考の穴を読んでみた。心理学者の講義を本にしたもので錯覚というか見誤り易いということなのだろう。思考は心理学だったんですね。


マッドアダムを読んでみた  マーガレット・アトウッド 著  林はる芽 訳

  人類が細菌でほぼ死滅した後の話、どれくらい未来なのかはよく判らない。でもインフラは使えないので原始的な生活になっていて、人ではない人に近い創造されたクレイカーもいる。


プレイバック  レイモンド・チャンドラー 著  村上春樹 訳

  レイモンド・チャンドラーと言えばハードボイルド。あのかの有名なセリフはこの小説に書かれているのだけど、さてはて村上春樹さんはどのように訳したのだろう。

2SK2145-BLを使ってヘッドフォンアンプを作ってみる

  2SK170というFETトランジスタの代わりに出たの2SK2145という表面実装タイプのトランジスタです。しかも1チップに特性のそろった2個の回路が入っているので、2SK170の特性を合わせる必要がないという何ともお得なチップなんです。


古くて素敵なクラシック・レコードたちを読んでみた 村上春樹 著

 
 先に『更に………』と続編の方を読んで興味深ったので1作目を読むことにした。文章は旨いし詳しくもあり、選ばれた音楽を聴いてなるほどと思う楽しさがある。