「言論の自由」全史がサブタイトルのようだけど、本の中身そのままでソクラテスからSNSが届くかと思いきや、そのようなギミックは無くてちょっぴり残念。
言論の自由の歴史は権力者の歴史とも言える。どの時代においても権力を脅かすものは弾圧されるのだけど、人の口には戸を立てられない。近代になるほどに権力者が力を帯びる初は言論を活用しており、頂点に立つと統制が取られ法律で縛られる。言論の自由がある国の時代は平和だということだ。
ソクラテスの時代と現在と比較すると言論の自由ということでは進歩しているということでは無いように思えるが、憲法に規定される範囲を拡がっており、それが進歩なのだろう。時代の進みにつれて読むことでアメリカが自由の国であることの意味を理解できた。その意味合いでは日本の自由は供与されたものであろうし、自由ということを考える環境にもなかったように思える。ましてや民主主義と言論の自由が対をなすと思う人がどれだけいるのだろうか…