オーディオの備忘録と聴いたり読んだり眺めたり、まったり。
還暦を迎えた女性二人と16歳の青少年の三人がツリーハウスへちょっとした家出をして興る人生のふれあいを描いた秀作と3遍の短編。
ホモ・サピエンスが絶滅しそうになるのだけど、なぜかループするはなし。
長編としては5作目にあたる。人気のある代表作からは漏れているのがとても不思議なぐらい傑作だと思える。それはきっと、ハードボイルドよりハードサスペンスになっているからではないだろうか…
若くて美貌の主人公は年齢を重ねても皺もよらず、若さを維持しているけれど、彼の肖像画は醜く老いてゆく。英国には『賢者は若さを望まず』という言葉があるようだけど…
哲学に歩行派などという派閥があるのか、歩くこと自体が哲学を擁立するのかと思ったけど、歩くことが好きな人たちの思考や小説、詩についてのエッセイみたいなものだった。
戦争で兄弟以上の友を失くす、そして魂食いと呼ばれて恐れられるのだけど、戦場から離れ人の想いをつづる物語り。
事故で先立たれた夫を偲んで、もしも…を繰り返しながら昔日を思い起こす物語り。
不思議な物語ばかり描く作家だなぁと、一体どこからそういった想いが浮かび上がるのか謎めいた人のように感じる。
漁師の誕生と死の二部だけの物語り。