草の竪琴を読んでみた   トルーマン・カポーティ 著 村上春樹 訳

  還暦を迎えた女性二人と16歳の青少年の三人がツリーハウスへちょっとした家出をして興る人生のふれあいを描いた秀作と3遍の短編。


大きな鳥にさらわれないようを読んでみた 川上弘美 著

  ホモ・サピエンスが絶滅しそうになるのだけど、なぜかループするはなし。


リトル・シスターを読んでみた  レイモンド・チャンドラー 著 村上春樹 訳

  長編としては5作目にあたる。人気のある代表作からは漏れているのがとても不思議なぐらい傑作だと思える。それはきっと、ハードボイルドよりハードサスペンスになっているからではないだろうか…


ドリアン・グレイの肖像を読んでみた  オスカー・ワイルド 著 富士川義之 訳

  若くて美貌の主人公は年齢を重ねても皺もよらず、若さを維持しているけれど、彼の肖像画は醜く老いてゆく。英国には『賢者は若さを望まず』という言葉があるようだけど…


歩くという哲学を読んでみた   フレデリック・グロ 著  谷口亜沙子 訳

  哲学に歩行派などという派閥があるのか、歩くこと自体が哲学を擁立するのかと思ったけど、歩くことが好きな人たちの思考や小説、詩についてのエッセイみたいなものだった。


夜、すべての血は黒いを読んでみた  ダヴィド・ディオップ 著  加藤かおり 訳

  戦争で兄弟以上の友を失くす、そして魂食いと呼ばれて恐れられるのだけど、戦場から離れ人の想いをつづる物語り。

生き急ぐを読んでみた  ブリジット・ジロー 著  加藤かおり 訳

  事故で先立たれた夫を偲んで、もしも…を繰り返しながら昔日を思い起こす物語り。


ラストオーダーを読んでみた  グレアム・スウィフト 著  真野泰 訳

 ロンドンのパブで 飲む仲間、その一人がした最後の注文を届けに70歳前後の三人と40歳代の一人が小旅行に出かける。その道すがら過去の日々、触れ合う人とのあやが綴られる。


予告された殺人の記録を読んでみた   G・ガルシア=マルケス 著  野谷文昭 訳

  不思議な物語ばかり描く作家だなぁと、一体どこからそういった想いが浮かび上がるのか謎めいた人のように感じる。