ゲルゲイ・ボガーニのシューマン・ピアノ曲を聴く

 ブラック・フライデーと言うことで25%引きのメールがやってくる。その送り元はNativeDSD.comという名のオランダにある会社で、Channel Classics Recordsという名のレーベルを創設した人が起こした会社です。DSDフォーマットによる音楽ソースを配信している老舗のような存在です。


 どうも割引の案内に弱くって、ついつい買ってしまいます。今回はDSD64にすることで金額を抑えて購入しました。64⇒128で+300円、128⇒256で+600円とデータ容量に比例して上がるところが量り売りみたいで面白いです。

 ゲルゲイ・ボガーニさんというピアニストですが、ハンガリー出身の1974年生まれだそうです。写真を見るとすごく流麗なピアノで、なんとカーボンコンポジット製でゲルゲイさんの設計らしいとのことです。ピアニストがピアノを作るなんて芸術家にして技術志向があるんでしょうかね。

 シューマンの曲はあまり聴いたこともなくレコードもCDもありません。それにこの録音はPure DSDと記されていることに魅力を感じました。テープでPCM録音されているより静かというか、音のないところは本当に無音です。どんどんボリュームを上げると機材側のホワイトノイズのような音が出てきます。

 曲は子供の情景Op.15と幻想曲Op.17です。音は偉く澄んだ音が出て、ピアノの音が綺麗すぎるような感じを受けます。ピアノってもう少し艶っぽい音があるように思えるのですが、これはこれで良くて情景も浮き上がります。

 幻想曲の低音などズーンとした響きが出てきて左手と右手のタッチがよく表現されています。久しぶりにスピーカーの位置を微調整して、音の鳴り方をあれこれとトライしてしまいました。これはいい録音だしいい演奏だと思います。おーディオのリファレンスとしてもなかなかいいです。

 あとシューマンって、やっぱりクララなんだと思ってしまいました。