ラベル ロック の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ロック の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

エマーソン、レイク & パーマー(ELP)を聴く

 展覧会の絵

 ELPで最初に聴いたのがこのアルバム。もの凄い衝撃を受けたのとクラシックには全く無知だったのでカミさんに聞かせたら、ムソルグスキーの曲だと教えられて唖然としたのを覚えている。

 

ロイ・ブキャナン『メシア再び』『LOADING ZONE』を聴く:レビュー

 『メシア再び』

 ロイ・ブキャナンは1970年代に活躍し、テレキャスターを有名にしたギタリストと言われてます。エレキギターの奏法や音の出し方などで先駆的であり、むせび泣くギターでも有名です。


 本作は、デビューアルバムにあるメシア再びを取り上げて、アルバムタイトルにもなっていますが、これは邦題で原題はA Street Called Straigtです。

 内容的にはブキャナンの朴訥とした詠い方が印象に残ってしまい、ギターサウンドは穏やかな楽曲が多い中、タイトル曲は語りの入った楽曲でエキセントリックなギターが渋いです。

 力みなく落ち着いた構成であり、ギタリストというよりは素朴な楽曲のアルバムという感じです。ギターワークを楽しむなら次作のLoading Zoneだと思います。


『LOADING ZONE』

 アルバム『LOADING ZONE』は、スタジオ録音の6枚目にあたり、参加しているミュージシャンがヤンハマー、スタンリークラークと豪華で1977年にリリースされている。ジェフ・ベックがブローバイブローでロイ・ブキャナンに捧げるとクレジットして有名になった。
 泣きのギターといわれているが、このアルバムではフュージョン系の音になり、新しいギターサウンドが展開されていて本領が発揮されていると思える。これはヤンハマーとスタンリー・クラークがチックコリアのリターン・トゥ・フォーエバーに参加していた影響をうけているように思える。

 テレキャスターのギターサウンドが兎に角気持ちよく、どこまで弾くのだろうと吸い込まれてゆくのが痛快である。このサウンドの流れに続くと思われるのがアル・ディ・メオラの初期の作品である。
 ロイ・ブキャナンはジミヘンの演奏を見た時に、自分がテクニックで苦労して出す音を、電子機材を使っていとも簡単に出すのに驚いた。そのせいだろうか、シンセサイザーを取込んでかなり複雑な音の重なりを作っている。
 そうかと思えば、カントリー調な素朴な唄もあってクロスオーバーした広がりのあるアルバムだ。


ジミ・ヘンドリックス  ジェニファー・ウォーンズ  ザ・バンド

スティービー・レイボーン  ロリー・ギャラガー  サンタナ

ジミ・ヘンドリックス Are You Experiencedを聴く:レビュー

  エレキギターの神様のような人のデビューアルバム。1967年のアルバムですが、アマゾンで2013年にリマスターされたと思われるレコードを買いました。

 デビューアルバムはイギリス発売がオリジナルのようですが、この盤はアメリカ版に準じて、1曲目にPurple Hazeが入ってます。


 このレコード盤は実にいい音がして大当たりです。マスターテープのヒスノイズもほとんどないし、音圧は高いしキレはいいし、ダイナミックでエネルギッシュなサウンドが縦横無尽に炸裂してくれます。うん、これがロック。

 ディストーションを音楽にした最初の人だと思える。なにせペダルを踏んでますからね、ここから電子音楽が開いたように感じる。バックトゥザフューチャーでマイケル・J・フォックスがダンス会場でジョニーBグッドをギターで弾いて、それを電話でチャック・ベリーに知らせるシーンがある。ここで乗ってしまったマイケルはディストーションしちゃうけど、ダンスをしていたみんなは驚いて止まってしまう。そうその当時は雑音なんです。ちなみにマイケルの赤いギターはチャック・ベリーが持ってたギブソンのES345TDCのようで気が利いてる。でもペダル踏まずにトレモロだけであんな音はでないように思える。

 白いストラトキャスターの弦の上下を張り替えて、左手でネックを押さえる姿は忘れることはない。

ボビー・コールドウェルのデビューアルバムを聴く:レビュー

  アルバムジャケットのイラストが印象的な1枚です。絵のタッチはノエビア化粧品の女性絵画で有名になった鶴田一郎さんのイラストを思いだします。

 ボビー・コールドウェルと言えば、ボズ・スキャッグスやルパート・ホルムズと同じAOR(アダルト・オリエンティッド・ロック)と呼ばれた代表的な一人です。今聴いてもサウンドは洗練されてると思います。


 風のシルエット(What You Won't Do for Love)がヒットして一躍有名になった。僕的にはSpecial To Meが好きだけど、どうもこのシングルカットは日本のみらしい。


 アルバムジャケットの印象と同じサウンドで、穏やかな中にもフレーズの繰り返しが癖になる心地良い時をくれる。


スティービー・レイボーン テキサス・フロッド DSD64 で聴く

  ブルースギターのトーンがそこはかとない重さを感じるスティービー・レイボーン&ダブルト・ラブルのデビュー作をDSD64でダウンロードした。
 ずっとレコードを買おうと思っていたのですが、高くて競り負けてしまいDSD64の文字に負けて買いました。


 レイボーンと言えばあのSRVと貼られたストラトキャスターが、トレードマークになっていて、標準より弦を太くしているようです。それが腰の落ち着いた音に寄与しているのかもしれないですね。
 デビューアルバムから馴染みのあるサウンドが繰り広げられた良いアルバムで、トミー・シャノンのベースとクリス・レイトンのドラムが、グルーヴしながらリードギターを浮き輝かせている。


 2013年にリマスターしたようでDSD64で聴くとブルースの波が徐々に高くなってゆく様が見える。
 こんなに綺麗な音だとR&Bの泥臭さが消えてしまうかと思いきや崇高さが相まって新境地のようだ。

スティービー・レイボーン『Soul to Soul』:レビュー

プリテンダーズを聴く

  クリッシー・ハインド率いる英国のロックバンドで1980年にアルバムを出して以来、2020年の現在も活動を続けている。赤い革ジャンを羽織ったファーストアルバムの写真どおりにシンプルでストレートなロックをちょっとしゃがれて湿ったハスキートーンの彼女のヴォーカルが粋に感じる。

聴いているのは4作目のアルバム『ゲット・クロース』をカセットテープに録音した物で、TDKのSA(クロム)にドルビーBのノイズリダクションが掛けてある。テープ幅3.81㎜という狭い中に4トラック入れて往復で使えるようにしていて、賢い人がいるんもんです。そんな狭いテープ幅なのに、この録音は優れていていい音が出ているを今更改めて驚いている。

それにしても、どことなく投げやりっぽい癖にエネルギッシュな歌い方をするクリッシーの声に引きずられる。

ロリー・ギャラガーを聴く

  1970年前半は有名なロックギタリストに溢れているけれど、ブルースギター弾きとして忘れてはいけないのがロリー・ギャラガーです。ライブでの演奏がつとに有名ですが、この当時のスタジオアルバムも優れている。その中から、HDtracksからでたリマスターした96kHz24bit版を律義に送ってくれる20%OFFクーポンでタトゥーを買ってダウンロードした。



 まず聴いて驚いたのは、こんな綺麗な音だったかしらんというぐらい鮮明でエッヂの利いた音なんです。相当昔なので記憶が定かではないのですが、もっとワイルドで歪んだブルースだったように思うのですが、最近のマスタリングは優れているし、生テープを綺麗に再生できるからでしょうが、リマスターしたハイレゾ版に優れものが多いようです。



 ギャラガーのギターも良いけれど、ヴォーカルもブルースっぽくていいんです。マスタリングも良いから、ヴォーカルとギターリズムセクションのバランスが綺麗でとても聴きやすい。聴きやす過ぎて当時の粗削りの粘っこさが足りないのがちょっと淋しいが、ついついリズムとギターに弾きこまれてリズムをとっていた。買ってよかった。

ブルースブラザースを聴く

  『ブルースブラザース』という映画のサウンドトラック。この映画を観ていない人は人生に残る映画だと思うので観るといいなと思う。R&Bに包まれた映画だけど、そこに人生がある映画でもある。出ている人もソウルの神様みたいな人ばかりで、よくこれだけの方をまとめて出演させたプロデューサーにも感心する。ストーリーも良く出来ているし、展開も早くて曲に酔いしれているとなんの場面なのか分らなくなる。こんなに名シーンの連続する映画も珍しい。



 ジョン・べルーシーとダン・エクロイドのコンビが兄弟に扮して、黒いソフト帽に黒いスーツに黒くて細いタイを締めて歌い踊る姿のカッコイイったらありゃしない。バンドのメンバーも一流だし、ジョンの唄い方はソウルフルだし、ダンのハーモニカもすごく上手い。そこに、ジェームス・ブラウン、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、ジョー・ウォルッシュ、おまけにスティーブン・スピルバーグまで出てる。それに街の通りでギターを持って腰かけた爺さんが、ジョン・リー・フッカーで「ブーンブーン、ハオハオ、オーカモンカモン」っていぶし銀のだみ声で歌ってるから堪らない。

 この映画の中でローハイドを唄うのだけど、これは1960年代前半の人気テレビ番組でカウボーイを画いた西部劇。これを子供ながら眠たい目をこすりながら見ていた。それをダンが低い声で歌う姿がイーストウッドのようにクール。


ザ・バンドを聴く

  ザ・バンドと言えばボブ・ディランのバックバンドだったことは有名で、結成後も共演していた。曲調はカントリーロックでほがらかで哀愁のある曲が多い。シングルとしてはザ・ウェイトが有名だけどそれは1枚目で同じ1969年に発表された2枚目のザ・バンドにはない。アルバムとしてはこのザ・バンドが最も売れていて、まさにザ・バンドそのものの音で心地良い、穏やかな気持ちにさせてくれる。



 A面2曲目のRag Mama Rag がシングルカットされているけど、3曲目のThe Night They Drove Old Dixie Downの方がザ・バンドらしく感じる。演奏を聴いていると上手いなぁとは思わないのだけど、音と音の間に適度な隙間があってそれがうねるところにノリがでるところがいいんだと思う。


ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースを聴く

  ヒューイ・ルイスと言えば、バック・トゥ・ザフューチャーに使われたパワー・オブ・ラヴが大ヒットして聴いたことがる人が多いと思う。このレコードは1983年にリリースされたサードアルバム『スポーツ』で、ここからシングルカットされた曲が売れて、このアルバムも大セールを記録した。曲調はこのころからパワーオブラヴとおんなじでパワフル&シンプルでR&B色がかかっている。とにかくノリがよくってサックスのフィーチャーがカッコイイ。出た当時に買って、聴きっぱなしだった覚えがある。



 前身の母体になるバンドがエルビス・コステロのファーストアルバムのバックバンドをしたらしいけど、演奏がシンプル過ぎてバックバンドをしたというのが不思議なように思える。音に隙間が多い造りでリズムセクションとルイスのヴォーカルで引っ張られる。でもなぜか飽きないリズムでいつ聴いても楽しい、これはナックのマイシャローナとおんなんじだと思う。


20世紀の偉大なる精神異常なロックバンド、キング・クリムゾンを聴く

  キング・クリムゾンをロックとして聴くならやっぱりデビュー作のクリムゾンキングの宮殿である。のっけから21世紀の精神異常者のノイジィーなギター音にディストーションされたハスキーで透けるような高いヴォーカルが覆いかぶさる。1969年に発売されたけど、この音を聴いた人はぶっ飛んだと思う。それでも英国のチャートで5位に入るのだから、ある意味英国は病んでいたのだと思う。実際に長期低迷の最中でイギリス病と言われた時代であり、モッズと呼ばれる若者のムーブメントがあった。1979年にさらば青春の光という映画も作られ、観に行った覚えがある。何十年経って年老いた今聴いても、力が湧いてきて知らず知らず拳を握りしてしまう。



 A面の最後にエピタフ(墓碑銘)という名曲が入っている。タイトルの名の通り静かな曲なのだけど、グレグ・レイクのヴォーカルに引きずり込まれる。ちなみに1曲目もグレグの声なのだけど、エフェクタがかかっている。そのままの声は魅力的で、これを聴いたものだからクリムゾンを脱退して参加したELPのアルバムを買うことになる。

 1枚目のアルバム後、メンバーが入れ代わり立ち代わり変わってしまい、リーダーのロバート・フリップのバンドとなり、重くて暗いイメージが付きまとう。近代音楽風になってしまい、針を落とす回数は少なかった。やはり1枚目はロックであり、メロディーラインも美しい。

サンタナのスーパーナチュラルを聴く

 1990年にリリースされた18枚目のアルバムで3,000万枚以上のセールスを記録した大ヒット作である。多彩なゲストを迎えてヒップポップなサウンドを交えリズミカルでノリの良い仕上がりになっている。それまでもラテン・ロックだたけど、ノリの良さには欠けていたように思う。どこかちょっとブルージーで陰な部分がギターのメッサブギー音と同調してたけど、これはポップだ。

 普通に聴くとまず音量の大きさに驚く、そしてベースの低音が力強くリズムを切るのに驚き、ヒップポップなヴォーカルが楽しませてくれる。女性ヴォーカルのローリン・ヒルの歌声がこのアルバムに良く似合っている。ギターサウンドとしては最後の収録曲、ザ・コーリングが聴きどころでクラプトンとサンタナのギターが唸っていて左がサンタナで右がクラプトンだと思う。クラプトンの弾いている時間がもうちょっとあったらとおもうのだけれど、クリアなハイトーンが聴ける。イヤフォンもいいけど、ちょっと大きめのスピーカーで聴けたら空気の揺らぎが味わえると思う。


エレキギターの名曲、サンタナの哀愁のヨーロッパを聴く

 カルロス・サンタナはラテンロックとして有名だけど、拙者の好きな曲はちっともラテンっぽくない曲ばかり、最初にブラックマジックウーマンを聞いた時はブッタマゲタ。この曲はサンタナのオリジナルではなくピーター・グリーンという英国のギタリストの作曲で、この方はあのフリードウッドマックの創設者なのだが、スティービー・ニックスが参加してからのウッドマックしか知らない。

 さて、このアミーゴというアルバムは7作目にあたり、1976年にリリースされ、レコードカバーの絵を横尾忠則さんが描いて話題になった。ちなみに横尾忠則さんは日本が産んだスーパーイラストレーターだ。このアルバムを今でもたまに聴くのは哀愁のヨーロッパというギターがフューチャーされたインストルメント曲があるからだ。官能的でスローに響くギター音は透き通るように伸びあがりながらもどこか唸りが混ざりあい何とも言えない心地よさで、これはやっぱりメサブギーのアンプで真空管が揺れるせいなんだろうか、いずれにしてもテキーラをあおりながら聴きたいもんだ。

ドゥービー・ブラザーズを聴く

ドゥービー天国
 ドゥービー・ブラザーズはメンバーの入れ替わりが結構あって、変遷の多いバンドですが、大きく分けるとマイケル・マクドナルドの入る前と入った後で音楽スタイルがかなり変わっています。後期のマイケル・マクドナルドのいた方がポップでヒット曲が多いのですが、持っているLPは前期のツイン・ドラムスの2枚です。前期の方が南部のアメリカンな泥臭さがあって好みです。

 セカンドアルバムのListen to the musicでヒット曲を飛ばした後、この4枚目のドゥービー天国からBlack waterが初の全米1位となり、有名なバンドになりました。このころはファンキーなサウンドあり、アコースティックありとバラエティに富みながらリズムが跳ねる楽しい楽曲が多いように思え、ライブは楽しかっただろうなと思ってしまう。

スタンピート
 このアルバムはドゥービー天国に続く5枚目で、全米4位となりゴールドディスクをもらうヒット作となった。元スティーリー・ダンのジェフ・バクスターが加わって3人のギターサウンドなり、賑やかしさが加速された。しかし、スティーリー・ダンと言えば緻密なサウンドでライブはやらないグループだったから、ジェフ・バクスターの加入は意外でした。

 アルバムジャケットは原っぱを馬に乗って駆けるカウボーイさながらの写真ですが、音も負けず劣らず原野を疾走するサウンドで前期の集大成のように思えます。とにかくツイン・ドラムとトリプル・ギターの厚みのある音がシンプルに展開するからリズムに身を任せればよい単純さが心地良い。やっぱりロックはこういったシンプルさが大事だと思う。

ロックバンド レッド・ツェッペリンを聴く

 ビートルズのアビーロードを抜いて全英ヒットチャートアルバム1位になったのがセカンドアルバムLED ZEPPELINⅡである。ロック史上燦然と輝くアルバム『アビーロード』にとって代わるのだが、これもまた名盤の中の名盤であると思う。メロディラインの綺麗なビートルズからハードロックと呼ばれる時代への変節点であり、大音量とともにエネルギーが溢れかえっていた中に若者として拙者も宝物のようにロックを聴いていた時代である。


 メンバーは4人で誰もが稀有な存在だったため、ドラマーのジョン・ボーナムが急逝したため解散してしまった。未だに続きを聴きたかったのは拙者だけではないだろう。ベースのジョン・ポール・ジョーンズと創り出すグルーヴ感はとても心地良いし、ジミー・ペイジの弾くギターラインに合わせてリズムをうねらす一体となったサウンドは他ではマネができない。ロック・ドラマーとして最高の呼び名が高いもう一人のドラマーであるキース・ムーンとは親友であり、当初のドラマー候補だったことは面白い。ドラマーで好きなのは、ジョン・ボーナム、ジェフ・ポーカロ、スティーブ・ガッド、トニー・ウィリアムス、チャーリー・ワッツかなと思う。
 ファーストアルバムの1曲目Good Times Bad Timesを聴いた瞬間に虜になり、ロバート・プラントの高い歌声が脳天をぶち抜かれたことが蘇る。そしてこの2枚目はよりハードな音の展開でエネルギッシュなまま1枚があっというまに終わってしまう。作曲的には他者の歌詞やメロディラインを意図的に嵌め込んであるため、いろいろと物議をかもしたようだが、名盤であることは疑いようのないことだと思う。

 レッド・ツェッペリンで所有していなかった唯一のアルバムはサードだけで、移民の歌が有名な曲だ。これは発売当初、アコースティックな編成になっていてハードロック路線から外れたと言われたことと移民の歌のリフレインがやっぱりセカンドの雰囲気と違うのがあって、ついに買わずじまいだった。
 随分と時間が経って、やっぱりツェッペリンファンとして欠落は淋しい限りと思い、リマスター盤のデジタル音源をHDtracsから買ったのだ。


 これが実に録音がいい!プラントの叫び声が彼方に響くかのようなエネルギッシュで感動ものだ。全曲を聴いてみると、どの辺りがアコースティック回帰などどいう論調になるのか不思議でならない。
 全曲エネルギッシュだし、ペイジのギターにボンゾのドラムが絡んできて、独特のグルーヴ感が堪らない。そしてこの曲調はフィジカルグラフティの前哨であることは明白だと思う。うーん買って良かった、今聴いても斬新だ。

スライド・ギターと言えばオールマン・ブラザーズ・バンド『フィルモア・イースト・ライブ』を聴く

 スライドギターの名手デュアン・オールマンの形見とも言えるライブ盤である。このレコードが出て間もなくオートバイ事故で24歳という若い人生が閉じてしまった。デュアン・オールマンはセッションギタリストとして活躍しており、その中でも有名なアルバムはエリック・クラプトンのいとしのレイラだと思う。なにせ、クラプトンのギターよりデュアンのギターの方が耳に残ってしまうのだから大したものである。

 そのデュアンが弟のグレッグに誘われて活動を始めたバンドがオールマン・ブラザース・バンドであり、一躍名を馳せたアルバムがフィルモア・イースト・ライブである。長い曲が何曲かあり、インプロヴィゼーションによる展開がライブ感を出している。今時こんな長い曲を演奏するようなことはないように思え、時代の変遷を感じる。オリジナルは7曲だったけど、後にマスターテープが発見されてリマスターされたヴァージョンでは曲数が増えているようだ。
 1曲目からスライドギターの唸る痛快なサウンドが心を捉える。音的にはブルースにサザンロックの泥臭さとカントリーの風合いが混じったように聴こえ、アメリカンロックの根のように思える。当時のライブ感がもろに出ていて、今のようなエンタテイナメント性はなく、ひたすら音楽に酔って観客とミュージシャンが相互作用を起こしているのが録音から伝わってくる。

いぶし銀のロッカー、JJ・ケールを聴く

 この#8なるレコードは文字通り8枚目のアルバムです。いぶし銀のようなブルースロックギターに少しだみ声な味わいのある唄声が響き、アメリカの味わいあるロックを聴ける。サウンドはシンプルだけど実に粋でカッコイイ、本人よりもコカインという曲の方が有名ではないかと思う。この曲はエリック・クラプトンがカバーして売れ、クラプトンのサビのあるブルースギターが耳に残る。クラプトンのこういった弾き方はJJ・ケールの影響のように思えて仕方ない。

 このアルバムはR&Bとカントリーの融合のような曲調が多く、1983年にリリースされていて、安定感あるギターサウンドに身を包み、ちょっと泥臭くて渋い音を聴けば優しくなれる。

ジェフ・ベックのワイヤードを聴く

 ジェフ・ベックと言えばイギリスのロック三大ギタリストの一人だ。この三大ギタリストはロック黎明期にヤードバーズというバンドがあり、3人ともここから出たのだけどバンドはさほど売れなかった。
 一人はエリック・クラプトン、もう一人はジミー・ペイジで、ヤードバーズの後のバンドが各々クリーム、レッド・ツェッペリンだからメジャーバンドになっている。それを考えるとジェフ・ベックはバンドとしてよりソロとして名を馳せたように思える。

 ジェフ・ベックグループというバンドではハスキーでサッカー好きなロッドスチュアートが有名になったベック・オラというアルバムがカッコイイ、それからカーマイン&アピスとのライブ盤なんかはギンギンロックンロールでジェフ・ベックのギターが唸り続けて、これまたカッコイイ。
 このギターの唸りとディストーションの効いた震えをオーディオテクニカのAT-33Saはメリハリよく聴かせてくれる。明瞭で音の立上りが鋭く、さすがデジタル時代のHi-Fiカートリッジだと唸らされる。低音の出方もタイトで膨らむことが無く、バスドラムのドシっとした音が響く、でもそれ以上に高音域の音の張りが伸びやかで綺麗です。
 音楽のまとまりとか言われるけれど、奥行きや左右の音が録音編集された意図通りにでるのであれば、音楽性の問題はプロヂューサーのセンスだと思う。シバタ針なのでレコードノイズを拾いやすいかと思っていてけど、それほどではなく十分に使い易く非常に優れたカートリッジでモニターライクだけど意外と機器疲れはしなくて嬉しい。
 ジェフ・ベックを有名にしたのは『悲しみの恋人たち』というスローなインストルメンタルな曲で前作アルバム『Blow By Blow』に入っているインストルメンタル曲です。ちなみに邦題は『ギター殺人者の凱旋』という衝撃的なタイトルになっている。
 この後に出たアルバムが今回の『ワイヤード』でこれもまた全曲インストルメンタルでヤン・ハマーのシンセサイザーとのツインリードが炸裂する音を聴いてぶっ飛んだ覚えがある。ジャズがフュージョン系になってきてカテゴリの境が無くなりだしたころといえどもロックフュージョンと呼べるのは後にも先にもこの1枚だけではないかと思う。
 フュージョンというとシャカタクやカシオペアを思う人が多いと思うけど、もともとジャズからの流れなので力づよいウェザーリポートが王道ではないかと思う。でもやっぱりウェザーリポートはジャズなんだよね。ワイヤードを聴くとそれがよく解る。



スティーブ・ミラー・バンド 鷲の爪

 1976年にリリースされたスティーブミラーバンドの9枚目のアルバムで、最も売れたレコードだったように思う。この翌々年に『ペガサスの祈り』というアルバムも売れて最盛期を迎えた後に活動を一時休止してしまい、再活動してからの楽曲は聴いていない。何回もずっと聴いているレコードで出だしのスペースイントロって言う曲が宇宙空間を想わせる感じがする。フワッと浮いているような曲調がつながったままフライ・ライク・アン・イーグルが始まるので合わせて一曲のように思えるし、キーボードからギターのリフに移り変わる部分なんかも実にいい感じなのです。

 アルバム名のFly like an eagleが邦題になると『鷲の爪』となりイメージが変わって面白い。邦題を付ける人はコピーライターのような才能の持ち主だといつも感心してしまう。たまに原題とまるで違う邦題もあるけど、邦題の方がカッコイイものが多いように思える。

 このアルバムはどの楽曲もメロディアスで心地よくスルッと聴き終わってしまい、新鮮なレタスとトマトを食べた気分にさせてくれる。実によく出来たアルバムで今だに古さを感じさせないと思うのは僕だけだろうか。あと何故かスティーブ・ウィンウッドとごっちゃになる時がある。スティーブという名前ぐらいしか同じじゃないのに不思議なもんです。

Soul to Soul Stevie Ray Vaughan ギター小僧の憧れ

 ずっと欲しかったスティービー・レイ・ボーンのレコードを手にすることができた。ギタリストは好きな人がいっぱいいるけど、ブルースロックギターと言えばスティービー・レイ・ボーンが一等好きだ。もうスカットルバッティンで始まるモントレーのライブなんか見たら一変にファンになること請け合い。まぁ兎に角カッコいい、ストラトキャスターに貼られたSVRのステッカーがまた男の子で実にいいのだ。写真の3枚目のアルバムには収録されていないけど、ジミーヘンドリックスのヴードゥチャイルドやリトルウィングを弾いてて、ギターを背中に回して弾くところなんかを見てるとかなりヘンドリックスに影響されていると思える。ジミーのリトルウィングも泣けてくる泣けてくるけど、スティービーのリトルウィングも泣けてくるほどギターの啼きが堪らない。
 ChriskitのフォノイコライザーからTAPEOUTを通してAccufase E-470で聴いている。明るくてご機嫌なギターサウンドが滝のように溢れ落ちてきてあっと言う間に片面が終ってしまう。謡い方も渋みが増してノリが一段と加速している3枚目のアルバムだと思う。このレコードは安かったけど反りもなくとても綺麗で音質もよい、本当にお買い得だった。いくら曲が良くても録音の質が悪いとガッカリするものだから、良い録音のレコードに当たると楽しくてしょうがない。

 スティービーのギターサウンドはどことなく重みがあって唸るような感覚がある。ギターの弦が太いって言われているのが音の重みにでているのだろうか。それにトレモロアームを結構使うしチョーキングが多いからうねりの強い音になるし、ゆっくりと弾いたときのブルースギターの一音一音のビブラートが心に染込んでくる。いつ聴いても何度聴いてもいいなぁ、これでもっとボリュームを上げて聴けたら最高なんだけど。