ブルースブラザースを聴く

  『ブルースブラザース』という映画のサウンドトラック。この映画を観ていない人は人生に残る映画だと思うので観るといいなと思う。R&Bに包まれた映画だけど、そこに人生がある映画でもある。出ている人もソウルの神様みたいな人ばかりで、よくこれだけの方をまとめて出演させたプロデューサーにも感心する。ストーリーも良く出来ているし、展開も早くて曲に酔いしれているとなんの場面なのか分らなくなる。こんなに名シーンの連続する映画も珍しい。



 ジョン・べルーシーとダン・エクロイドのコンビが兄弟に扮して、黒いソフト帽に黒いスーツに黒くて細いタイを締めて歌い踊る姿のカッコイイったらありゃしない。バンドのメンバーも一流だし、ジョンの唄い方はソウルフルだし、ダンのハーモニカもすごく上手い。そこに、ジェームス・ブラウン、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、ジョー・ウォルッシュ、おまけにスティーブン・スピルバーグまで出てる。それに街の通りでギターを持って腰かけた爺さんが、ジョン・リー・フッカーで「ブーンブーン、ハオハオ、オーカモンカモン」っていぶし銀のだみ声で歌ってるから堪らない。

 この映画の中でローハイドを唄うのだけど、これは1960年代前半の人気テレビ番組でカウボーイを画いた西部劇。これを子供ながら眠たい目をこすりながら見ていた。それをダンが低い声で歌う姿がイーストウッドのようにクール。