高剛性ヘッドシェルと純銅リード線に変えてみた

  Ortofon MC30の音がどことなく音の出方がクスんでしまうような、そしてトレースが弱くなって高音域でかすれが僅かに出ている。古くなってダンパーにへたりが来ているのかもしれないが、取り付けてあるヘッドシェルもオーディオテクニカのMS-9と古いものだ。

 MS-9はマグネシウム合金なのだけど、白い泡を吹いていたのはマグネシウムの反応だと思われるし、ダンピングのために貼られている上面のゴムがボロくなっている。
 リード線はMS-9に付いていた銀リッツ線で、ヘッドシェル側は半田付けされたものが販売されていた。現在は半田付けされているものを見ることはない。

ムッシュー・テストを読んでみた ポール・ヴァレリー 著 清水徹 訳

  ムッシュー・テストを知ったのは小林秀雄の評伝に出てきたからで、1900年初頭のフランスを代表する知的な詩人であるポール・ヴァレリーの作品である。


 小林自身も詩から始まって評論へと移る経緯がポール・ヴァレリーと重なる点が面白い。誌を理解できるものが哲学的になることに何かしら違和感を抱くのだけど、ムッシュー・テストは哲学的でもあり詩的でもある。

真空管Tung-sol 12ax7を買ってセッティングを変えてみた

  真空管12ax7を1本買うことにしたのは、ペルケ式のフォノイコライザーを作る時に買ったエレハモが、なんと太っちょだったためにシールドカバー付きのソケットに嵌らず、東芝の真空管を入れたのです。そう東芝の真空管は中古しかないわけで、プリアンプに付いている物を外して予備にしたかったのです。

 Tung-solにした理由は買ったことのないブランドだったことと、ギターアンプでは人気があるようだけど、プリアンプやフォノイコに使ったらどんな音がするのかしらんと興味本位なところもあったのです。

 送付された段ボール箱を空けると、青と白の綺麗な真空管の化粧箱が出てきて、デザインの良さに感心します。ともあれ、不具合がないかチェックするのに300Bのアンプのプリ管を入れ替えてみた。