20世紀初頭の科学者の発明と逸話をもとに書かれた物語り、天才とキチガイは紙一重と言うけれど確かに行動はそうなのかもしれない。
世の中が発展してきたのは科学のおかげであり、天才と呼ばれた人たちの成果でもあるのだけど、末恐ろしいものも生み出されるわけで、どこへ行くやら検討はつかないものの生きながらえることを望む。
アイデアを具象化する執念や集中力の凄まじさがエピソードの情景の展開の速さに鼓動して伝わる文章に惹き込まれてしまう。実に上手く逸話と理論を縫い合わせてあり、興味と面白さが備わっている。
量子論においては未だに未知なる世界であり、いろいろな事象が証明されているけれど、そもそも何故証明できるのかすら凡人にはわからない。それでも本は面白く読める。