ブラックホールを読んでみた  二間瀬敏史 著

  宇宙のブラックホールとミクロの量子論が何故か結びつくことを平易な言葉で詳しく教えてくれる知的に面白く深い本でした。


 ブラックホールは銀河の中心にもあり、とてつもない質量が小さくなって押しつぶされているので、重力がとてつもなく大きいのですが、なぜが中心は空っぽだそうです。それは時間が止まってしまうので、時空がなくなり質量もなくなるそうです。そこから別の宇宙へとつながっているらしいのですが、光速をこえないといけないようですが、光速以上のものは無いと相対性理論ではなっています。
 光速で移動すると時間がズレるので、光速で宇宙旅行して地球に戻ると未来に行けます。あの猿の惑星という映画ですね。ブラックホールに近くにワームホールが二つできると過去にもいけるそうですが、光速では生身を維持できそうにないです。
 最新のひも理論も出てきて、相対性理論と量子論の矛盾が解きほぐれそうです。ひも理論だと10次元ほどあるらしいのですが、それがなんだかは理解できそうにありませんが、エントロピーの考え方で相対性理論は全体を表し、その個別が量子論なんだというのは理解できそうな気がします。量子もつれの件で、光子の一方の向きが変わると同時にもう一方も同じ向きになるので光速を超えているらしいのですが、それならブラックホールを抜けられるのかもしれません。なんとなくですが、違う次元に状態のメモがあるような気がして、そこには時空の概念は無いのかも知れません。