読んでばっかという本を読んでみた。江國香織さんは作家で古くから書店に本が並んでいる。何度か手にしてぺらぺらとめくるのだけど結局棚へ返してしまう。それでも一冊読んでような気がするのだけど。。。
本を読んでばかりの楽しさは何だろうと思い読み始めたのだけど、何のことはない書評と言うより感想に近い本の紹介だった。一体どれくらい読んでいるのか知らないけど確かに読んでばっかという感じが伝わってくる。
そのなかの抜粋なので致し方ないのだろうけど、ずいぶんと感嘆を形容する表現が多い。美しいと言われて文章の美しさは何なんだろうと思う。森鴎外の文は一つの行が短めでいて表現に乏しさがなく好きなのだけど、それが美しいかと言われると。。。
作家なので表現の比喩についての驚きが多いようだけど、どの本でもいろいろな比喩が散りばめられていて、作者の感覚とは当然違うのでその比喩で受ける凄さというのはある意味わからない。完成された話と表現されるけど、その定義の説明はないのでさっぱり分からない。そもそも物語に主題はあると思うのだけどそれについては避けられているように思える。
数十冊の小説の紹介があるけれど、寂しいことに全てを棚に返すことになってしまった。