恐るべき緑を読んでみた  ベンハミン・ラバトゥッツ 著 松本健二 訳

 20世紀初頭の科学者の発明と逸話をもとに書かれた物語り、天才とキチガイは紙一重と言うけれど確かに行動はそうなのかもしれない。


ピアノを尋ねてを読んでみた  クオ・チャンシェン 著  倉本知明 訳

 ノンフィクションかと思って読んでみたら、普通に小説だった。 原題はピアノ調律者なんだけど、ノベルティらしい邦題になっている。


わたしを離さないでを読んでみた  カズオ・イシグロ 著 土屋正雄 訳

 日の名残りとは随分と離れた本だけど、日の名残で哀愁を帯びた筆致が共に生きた三人の情感に宿り、稀有な世界を照らす。


フェローシップ岬を読んでみた  アリス・エリオット・ダーク 著 金井真弓 訳

 一冊で なんと800ページに迫る辞書のような本でなんと887gもの重量がある。資産家の家々が共同の所有権を持つ別荘地で暮らす物語り。