海に帰る日を読んでみた   ジョン・バンヴィル著  村松潔 訳

  妻が亡くなり、少年時代を過ごした土地へと彷徨う初老の思い出と現在がうつろいながら過ぎ去る。


 現実から逃避行して彷徨った少年時代の思い出の中もまた逃避行であるかのようだ。その思い出もまた楽しいようには思えない。とても愚痴っぽく悪態のおおい、ただ虚しさだけが漂いみるべきものがなく無感情になるだけのような気がする。