進化の技法  ニール・シュービン 著  黒川耕大 訳

  生物の進化について、生物学者が豊富な知識と経験の中から判りやすい言葉で話してくれます。文章も展開も優れていてとても読みやすく、古代の誕生から現代のDNA解析に至るまでの歴史を体系たてて語ってくれます。


 やはり自分の専門の歴史については良く知るべきだと改めて思います。生まれた時代の技術で暮らしているけど、その技術がどのように作られてきたかを知ればなるほどと思えることが多いし、物事の考え方や見方について教えてくれて大変有意義に思います。

 地球の誕生は約46億年前、それで生命と言われる細胞ができたのは地球誕生から約10億年後と言われ、ホモサピエンス誕生はたったの10万年前だから、我々は36億年の時の中で進化してきたと言える。ダーウィンの進化論発表が1858年だから、それから僅か150年あまりでDNA解析が短時間でできるようになってしまった。なんか凄いスピードで進化?している。

 ハエの変異種を見つけて、変異種がどのように育つのかを細胞を取って顕微鏡で見てスケッチする作業を十年以上とか、海から陸へ生物が移動した考えの証明のために、そのころと思われる地層が表れている場所を探し、化石の発掘に何年も行うとか研究って本当に地道な作業だと思う。

 そこにDNAの謎解きが始まると、遺伝子の中に歴史の存在があるとかで、化石堀からDNA解析に変わってしまう。世の中の発見と技術で手法も様変わりするわけである。

 人のDNAは猿とほとんど変わらないようで、何が違うのかということになる。DNAのほとんどはタンパク質構成情報で問題なのはこれらを活性化させる情報のようでタイミングなどが違うようだ。

 どうも生物の変化とは同じ機能のタンパク質が変化したり、コピーされて増幅されたりの連続らしい、または他の細胞を取り込んだ時にその機能が活かされるとのことだ。

 次の人類ってどうなんだろう、なんかDNA操作から生まれそうな...いずれにしても生物の進化をしるには優れた本だと思います。