知性についてを読んでみた ショーペンハウエル 著 細谷貞雄 訳

  歯に衣着せぬというか、随分と明け透けに書かれているのが面白い。当時においては人気がなかったようで、その反動なのだろうけど哲学書もまた人間ですね。

 存在があって糧を得るために知性があるのだが、標準から超過し意思の奉仕から解放された余剰が著しい場合に天才と呼ばれると説明されている。そしてその天才のみが新しい次元に導いてくれるのだが、変人や奇人と見られがちで生活においては支障をきたし易いとも言っている。天才と気狂いは紙一重とも言われるわけである。
 存在があって時間により表象として意思があり、その意思を成すべきために知性がある。種族繁栄は本能であり意思も本能として生まれるのだから自然でありアプリオリなのだろうけど、パンのみに生きるにあらずと意思は本能を超過し知性もまた連なるのだろうか…
 実存主義哲学の分類にも属するようで、その中では古参になる。現実存在という言葉から始まることを思えば礎なのかも知れない。