副題に体内の会話はいかにあなたの気分や選択や健康を左右するかとあり、緊張するとお腹が痛くなるのには脳と腸に因果関係があるからだそうだ。
ヤクルトには乳酸菌が含まれるし、ビフィズス菌の入ったヨーグルトを食べたりしているので腸に細菌がごまんと生息していることは知っていた。でも脳とコミュニケーションをとっているとは思ってもいなかった。確かにはらわたが煮えくり帰るとか腹を決めるとか腹がすわっているなんて言葉がある。そういう意味では昔からお腹と脳に関係があると思われていたのでしょう。でもその因果関係が分かりかけたのは最近のことのようです。
著者は腸に生息する微生物を総じてマイクロバイオータと称しており、脳とのつながる神経も特定されているようだ。マイクロバイオータの状態の変化によって思考や健康状態に変化が起こり鬱や神経過敏症になったりと多くの病を誘発すると書いている。抗生物質の薬を飲むと大抵は下痢をするのだけど、それはマイクロバイオータも死んでしまい腸がうまく消化吸収できなくなるためらしい。また、ストレスに対してもマイクロバイオータは影響を受けるようでお腹で痛くなったり下痢したりするようです。
腸の話ですので食事内容が健康を維持する対処方法となり、日本食は良い事例なのですが最近は欧米化した食事や工場での大量生産による添加物の入った食品の影響を受けているので、それをできるだけ避けたほうが良いようです。そうは言っても最近は魚ですら養殖ですし、野菜だって農薬が使われていて選別するのもコストがかかります。