ミーナの行進を読んでみた  小川洋子 著

  中学に上がろうとする時に、訳あって伯母夫婦のところで過ごした思い出のお話しで、セピア色な風合いが懐かしさを誘う。


 1年の中でいろいろなことが起き、嬉しいい、悲しい、怖い、楽しい、愛しい、ふれあい、寂しい、憂い、お祝いとてんこもりなお話で、とても慈愛にみちた文体が包んでくれる。小川さんのお話にはどれもこの慈愛が流れていて、やわらかい肌触りの風情がほんのりと浮かんでくる文のうまさを感じる。