神坐す山の物語を読んでみた  浅田次郎 著

 神様が居る山とは奥多摩 にある御嶽山で、日本武尊を祀る神社で語り継がれた11の小話が鎮座する本を読んだ。


小澤征爾さんと、音楽について話をする  村上春樹 著

  小澤さんがバーンスタインのアシスタントしていたころの話から、音楽への取り組み方や考え方をシンプルに話されていてわかりやすい。


ステラ・マリスを読んでみた  コーマック・マッカーシー 著 黒原敏行 訳

  兄妹の物語のうち、妹がステラ・マリスという病院に自ら入院してセラピーを受けた記録の物語。兄の物語は通り過ぎゆく者という題名で同じ時期に発刊されている。


密やかな結晶を読んでみた  小川洋子 著

 不条理が道理になってゆく様はぬめりがあって生々しい。日本の作家が描いたとは驚嘆するばかりです。

喉に棲むあるひとりの幽霊  デーリン・二グリオファ 著  吉田育未 訳

 棲んでいる幽霊は18世紀のアイルランドの詩人アイリーン・ドブ・ニコネル、彼女の歴史を追いながら今の生活が混じり合う詩的な散文。


コレラの時代の愛  G・ガルシア=マルケス 著 木村榮一 訳

  コレラがカリブ海の南米に流行ったころに半世紀に渡る男女三人の恋の物語。


月の満ち欠けを読んでみた  佐藤正午 著

 生前の記憶を宿す少女が月の満ち欠けのように整然と連なる話、読み終えるとただ単に虚しさだけが新月に漂うばかり。


虚数はなぜ人を惑わせるのかを読んでみた  竹内薫 著

  虚数?聞いたことはある、自乗の結果が-1になる数字。√-1でiと記載するのだが、imaginary numberの頭文字、想像上の数字ということらしい。


約束を読んでみた  デイモン・ガルガット 著  宇佐川昌子 訳

  母が父に願った約束はアパルトヘイトの時代から、ずうっと残り続けてしまう。時代の移り変わりとともに家族もまた変貌してゆく。


ブラックホールを読んでみた  二間瀬敏史 著

  宇宙のブラックホールとミクロの量子論が何故か結びつくことを平易な言葉で詳しく教えてくれる知的に面白く深い本でした。