エリック・ドルフィーのライブ盤を聴く

  1928年米国生まれのジャズミュージシャン、エリック・ドルフィーのライブ盤でVo.1&Vo.2とありますが、どちらも1961年7月16日の録音です。普通2枚組になるのですが、なぜか各々独立したアルバムになっています。


 本当に熱い夜、エネルギーの爆発が聴衆のエネルギーにも連鎖して、レコードに針を下すとカートリッジまでもが共鳴するようなサウンドが凄くて、まさしくジャズ、エキセントリックなアドリブが脳髄痙攣を引き起こす。

 演奏時33歳、このあと36歳で他界してしまうのが信じられない。そしてトランペットを吹くのがブッカー・リトル 演奏時22歳、なんとわずか3か月後に鬼籍に入る。鮮烈なトランペットなのに、この若さで滑らかに突き抜けるメロディが耳間に残ります。

 Vo.2になるとエリックはフルートを吹いてます。サックスも吹くし、クラリネットも吹いてます。実に多彩な人で、フルートの音はエネルギッシュなリズムセクションを包み込むかのように音と音の間に沁み込みながらも熱い夜をより一層盛り立ててきます。

 エネルギーが爆ぜたライブ盤は何を聴いても力が湧いてきます。