アイルランドの作家サミュエルが1952年に発表した戯曲です。ゴドーを待ちながらですから、ゴドーは作品に出てこないのですが、主人公なのでしょう。
二人の浮浪者がゴドーを待ちながら会話する劇ですが、ゴドーが何者なのかもわからないし、同じセリフ、同じ情景が繰り返される。それだけのお話しです。
アイルランドと言えば、ジェイムズ・ジョイスという作家がいますが、この人もよくわからないフィネガンズ・フェイクという話を書いていて、親交があったようで同じ時代の感性なのかも知れません。
本を読んでいると、カミュのシシューポスの神話を思い出しました。ある意味それが日常だと言うことなのでしょう。また肉体のない世界においても、同じ情景が浮かぶのかも知れません。