ラズベリーパイを音楽サーバーにしてみる

  ラズベリーパイの安さにはビックリ!して買ってみた。イギリス人はどうしてこういうことが考えられるのですかね、教育用に安価なワンボードコンピューターを作ってしまう。しかも、USBの差込が4か所もあってHDMIもあり、電源供給はタイプCときている。音楽を聴くためだけなら、メモリは2GBで十分なのでラズパイ4を選んだ。
 なにせ3b+より安くて電源供給量がアップしているから使い易そう。秋月電子で樹脂ケース、16GBのmicroSDカード、DC電源アダプターを揃えて買っても1万円で結構なおつりがきて、実にありがたい。本体の箱も洒落ていて、こういったところのデザインは外国にはかないそうにもない。

 音楽ソフトは定番のVolumioをダウンロードしてmicroSDカードに書き込むのだけれど、VolumioはOSも兼ねているので起動用にインストールする必要があり、専用のソフトを使用した。PCがMacなので「Etcher」というソフトをダウンロードして書き込み。microSDカードは新品だったので既にフォーマットされていて、そのままで使えたのだけど、Macの挿入口はSDカード用なので、ケースアダプター探しに一苦労して書き込んだ。ラズパイ基板の裏面にカードスロットがあるので、差し込んで電源を繋ぐとあっけなく立ち上がった。ラズパイにはスイッチがないので電源の差込がスイッチの代わりになる。

 




 ラズパイには画面がないので、MacのWi-Fiマークを開くとVolumioというルーター名がでるので、それをクリックするとパスワードを聞かれますので、volumio2と入力するとVolumioの設定画面が出ます。ケーブルを接続しなくてもVolumio自身がWi-Fiホストになってくれるのでとっても楽ちんです。設定は最初に日本語設定を行い、次に自宅のWi-Fiルータに繋いだ方が良いのでネットワーク設定を選んで自宅のルーター名を選択し、自宅ルーターのパスワードを入れてvolumioのWi-FiであるHotspotをOFFにします。これでセキュリティも通常通りになります。
 拙宅にはNASがないので後はデフォルトのままで、USB-DACを繋ぎ、VolumioのUSB-DAC選択項目をクリックしてアムレックのAL-384を選択しました。うーん流石ですね、日本のアムレックが設定されているとはgoodです。このDACの正式型番はAL-38432DSⅡで結構古い年式になってしまいましたが、DAC ICにはESS Technology社のES9028Q2Mを搭載していて安価で音も良いという隠れた名器だと思います。
 アナログ部分はディスクリート構成になっていて、基板ディップ部品で構成されているのに素直でモニターライクな音がでるのです。しかもDSDネイティブで11.2MHzまで再生すると言う優れものです(ASIOのみ)。拙宅のMacだとASIO対応ではないので5.6MHz(DSD128)までの再生になってしまうのが残念です。そして、DACとアンプをRCAケーブルでつなぐとオーディオから音が出るようになります。




 ではVolumioの中からWebラジオを選択してみると、女性ヴォーカルのJAZが麗しい唄声で鳴っている。大抵はどこかで躓くのだけど、今回はなんの弊害もなく音が出た。次に手持ちの音楽ソースをどうやって鳴らすかなのだが、MacのiTuneの場合はAiePlayというWi-Fi接続が可能と言うことで、MacのApple メニュー  >「システム環境設定」>「サウンド」から出力先をVolumioにするとiTuneの再生ができた。
 音質的にはMac→DAC→アンプの方が鮮明に聴こえる。また、Wi-Fiのつながりが切れることが在って音が途切れることもある。これはMac‐ルーター①‐ルーター②‐ラズパイというネットワーク構成の問題もあるように思える。それにVolumioではDSD256が再生できる仕様なのだが、どのDACに対応しているかがよく分からない。Mac→DAC→アンプで聴くDSD128は鮮烈な音が印象に残るので、なんとかラズパイで再生したいものだ。




 まずは、Macが音楽サーバーにならないものかと、VolumioのNAS設定を何回もトライしてみたのだが、認識してくれない。SSH接続までして設定を変えてみてもダメだった。Macのネットワークを見るとラズパイを認識はしているのだけど、VolumioのmicroSDの中身は見えない。仕方がないので容量の少ないUSBメモリに1曲入れてラズパイに差し込んでみた。Volumioのソース元としてUSBの項目をクリックしてみると音楽名が表示され再生ができた。それならば、USBの外部記憶装置を付ければVolumioの機能だけで音楽サーバーができそうだと思い、バッファローのUSB‐SSD容量1Tを買うことにした。
 SSDならDSD256を聴いてもアクセス速度で詰まることはないし静かだし破損しにくい。それで1万円弱で買えてしまうのだから、世の中の進歩には驚くばかりである。USBバスパワーで動作するのだけど、ラズパイの電源容量が小さいのでDACと合わせて動作がちょっと心配、でもSSDなら消費電力も小さいので何とかなるでしょう。ダメだったらDACの外部電源を使おうと思う。

 USB‐SSDが届いたので開いてみると、小さくて薄っぺらい、ちょうどオルトフォンのMCトランスT-30の上に置くとピッタリのサイズで塩梅が良い。取説を読んでみるとやっぱりフォーマットをし直さないとMacでは書き込めない。フォーマットは1ファイル4GB以上の移動、書き込みができるexFATにしないとDSD256の音楽ソースを聴けない。それにexFATならWindowsでも読めるし都合がいいのだけど、ラズパイではどうなるのか分からないのがちょっと心配。LINUXでもサポートされたし、VolumioはRaspbianを基に開発されてるようだから、何とか認識して欲しいものだ。
 MacにUSB‐SSDを接続してexFATを選んで消去ボタンを押す。マックではフォーマットを消去と呼ぶらしい、きっとフォーマットしたら全部きれいになくなってトラブルになったのだろう。実に新品なので1秒もかからずフォーマットされた。あまりにも早いので疑って2回もしてしまった。まずは、iTuneのフォルダのMusicをコピー、つぎにDSDのHi-resフォルダをコピーするのだけど、容量が大きいとexFATはハングアップするとの記事もあったので、1ファイルごとコピーした。Macの内臓記憶装置もSSDなのでコピーする時間が早い、最近のPCはCPUよりディスクのアクセス時間の方がネックだから重宝する。
 さて肝心のラズパイにUSB‐SSDを接続し、コンセントを入れる。LEDがチカチカ光って動いている。Macでブラウザを立上げアドレスにVolumio.localと入力して接続、VolumioのUSB項目を開くとMusic、Hi-resのフォルダがありました。因みにヴァージョンですが、Volumio ver2.806です。大したもんです、exFAT形式を認識してくれました。感激!各フォルダの曲名にサムネイル画像もついて表示され、アルバムやミュージシャン別だけでなく、音楽ジャンル別にもインデックスがついて整理されるようで、無料ソフトとしては素晴らしい。




 iTuneのフォルダからのコピー曲は、アップルロスレスALACでのオーディオコーデックになっていますが、CDと変わりない音に聴こえます。Webラジオだと音のエッジが甘くなり、ちょっと生ぬるい感じでしたが、確実にレベルアップしています。
 さてDSDの方ですが、こちらは鮮烈な音がして更にレベルアップした音になり、iPhoneからも気軽に選局出来て嬉しい。今までだとMacのDSD再生アプリのタスカムを立上げ、曲をドロップして聴いている時にMacのスクリーンセーバーが立ち上がると曲が切れてしまう状況でしたから、随分と良くなりました。DSD再生はPCM384KHzになってしまい、ネイティヴ再生ができません。きっとDACとの問題なのでしょう。
 しかし、Volumioの再生方式をDoP(DSD over PCM)にするとDSD5.6MHzで再生してくれます。なんですが、なぜかDSD256の曲は384KHzになってしまいます。Macだと5.6MHzになるのですけど不思議です。いずれにしても786KHzにはならないので、曲の購入時にDSD128を選ぶしかないようですが、DACをもう1台買うというのもありかと思える。旭化成の高性能DACなんかでDSD256を聴いてみたいですよね。

 VolumioでexFATのUSB‐SSDを認識してくれたので、Macの記憶容量を気にせずに音楽を愉しめそうです。レコードも楽しいので悩みが増えました。

 CDのリッピングに関してはアップルロスレスのフォーマットになっているけれど、CDプレーヤーから聴くのと変わらず音質の劣化は感じません。音の鳴り方としては、CDプレーヤーの方が僅かに艶があって華やかに聴こえますが、CDプレーヤーのオペアンプはMuses03でDACの方はディスクリートなので、その差だと思います。
 これなら、音楽専用NASのDELAを買わずに済みそうです。カルロス・クライバーの魔弾の射手をリッピングして聴いてみました。カルロス・クライバーは入念な練習を繰り返すそうで、緻密な音の織りなす細やかさと響きの美しさが出ていると思います。

追記:DACを旭化成AK4499チップのTopping D90にしました。
   これは驚きの音です。
   工場火災で入手困難になったチップのようで後継機種のD90SEは、
   ESS Technology 社のチップに変わりました。


Topping D90:レビュー
マイルス・デイヴィス Topping D90