ブラフマンの埋葬を読んでみた   小川洋子 著

  ブラフマンだから大洞吹男かと思ったらカワウソだった。傷ついたカワウソを手当てしてから一緒に暮らした日々のおはなし。


 とても文章が上手くてカワウソとの日常がぽっかりと空間として映し出される。それだけに残念なのはタイトル、読み始めてすぐにわかってしまうのは淋しい。
 ペットを飼っている人はこういう気持ちになるんだろうなと、飼っていると言うよりは同居人、いや理解者、それでもないなぁ、愛情の鏡なのだろう。なついてくれるものがあれば嬉しいのはよくわかる。
 密やかな結晶という作品とはかけ離れたように思えるけど、部屋に匿うというのは同じなのかもしれない。