West Capのオイルコンデンサを買ってみた

  コンデンサの容量が0.15uFのものが必要なのですが、この容量は中途半端みたいでブランドの種類が少なくて困っていました。仕方がないので0.1uFと0.05uFに分けて購入すれば、随分と幅が拡がり、Orenge Dropの418Pにしようかと思っていました。これはポリエステルでBlack Beautyの後継品としてでたのはこのタイプだとのことです。

 ところが、オイルコンデンサで0.15uFを見つけてしまったのです。価格もヴィンテージとしては高くはないのですが、耐圧が200Vなのが気にかかる。作りたいフォノイコライザーの回路部分には通常電圧100V、過度電圧300Vとしてあり、回路では250Vの耐圧品になっている。まぁ壊れた時は壊れた時と思い買ってしまった。


 なにせWestCapのガラスハーメチックタイプですから良しとします。ガラスハーメチックとはガラスで機密封止をしたもので気密性が高いと言われてます。ガラスと聞くと割れやすいように思いますが、ホーローも金属にガラスを塗布したもので堅くて丈夫で装飾品では七宝焼きが有名です。


 品物が届き中身を確認します。薄黒い銀色ですが、古いものなので大体こんな感じです。トランジスタテスターで容量を計測、これはESRも測れるのがいいですね。めったに使わないと思ったのですが、ちょくちょく使う場面があってありがたいです。容量は0.148uFですから、ほぼ容量通りで、写真では148となっていますが単位がナノです。

 ついでに出ているESRは0.8と0.77Ωですから、アルミ電解コンデンサと比べると高い値です。低ESRが良いと言われていますが、ローパスフィルタ時に高い周波数でも減衰率が落ちないのが所以のように思います。今回はカップリングコンデンサなのでローカットになり気にしなくても良いと思います。

 ポリプロピレンの方が精度が良くて、音も素直で綺麗だと言われているので何も古くて高いものを使う必要もないのでしょうが、綺麗さっぱりカットされるのも味気ないと思うのはきっとアナログ時代に育ったせいでしょう。

ASCフィルムコンデンサ
ぺるけ式真空管フォノイコライザ

クリスキット オイルコンデンサ交換