Ultimate Ears UE900を聴いてみた

  Ultimate Earsは1995年に生まれたアメリカのメーカーで、UE900は2013年に発売されて翌年にはUE900sにマイナーチェンジしているから1年間しか販売されず、ある意味貴重品になるのかな。


 バランスド・アーマチュア型のイヤフォンで、ベース*2、ミッド*1、ツィーター*1の3way 4driver構成になっていてshure掛けタイプです。耳の形状のせいなのかshure掛けが苦手なのですが、ひょっこりと手に入ったラッキー品なので気にせずにいきます。

 耳の入れるとすっぽりと収まる形状で、飛び出しがなく、ずれ落ちもなく軽くて嵌めている感覚が気にならずいいです。でも、左側からの音が切れたり、ノイズが入ったりします。MMCXタイプのコネクタ式なので接触不良が出ているようです。

 たいていはアース側の接触だと思うので、応急処置で電線から銅線を剝きだして、撚り線を10本ほど捩じってコネクタとイヤフォンの隙間に巻き付けたら予想通り直った。


 音出しのテストだったのでMac airから聴いたのだけど、イヤフォンがいいのかMacの音が良くなっているのにちょっと驚いた。M1チップのものに替えてから初めて聞いたのですが、これだと普段ではアンプが要らないかも、ちなみにUE900は30Ωです。

 音質は爽やかなさらっとした少し乾いた風がなびく感じです。音の立ち上がり立ち下りが早くてレスポンスの良さを感じます。3Wayなので音の繋がりがどうかと思ったけど、スピーカーじゃないので定位の問題はなくオーケストラのステレオ感もいいですし、帯域の繋がりも気になりません。

 DAC+AmpをMOJOに代えてみます。あまりモニターとしてはどうかと思いますが、MOJOの力強さがモロにでます。楽器の張り出し方も強くなって、各楽器の重なりも上手く表現しますが、チェロの低音を聴くと減衰が早く倍音が消え易いのか響きがあっけなくて戸惑います。特に高い音についてはMOJOの性格もあって金属的な音になりやすいのが気になります。iFi micro iCAMにすれば程よい感じになる気がします。

 Led Zeppelinを掛けてみます。これはgood、何がいいってボンゾのバスドラムのキックが凄くキレが良くていいし、プラントのヴォーカルも嵌ります。音のレスポンスの良さとバースの2ドライバによる力強い低音の良さが出ます。プラントのハイトーンな歌声も綺麗に伸びてカラッっとした分だけ気持ちいいです。

 オーケストラのような大編成や弓で弾く弦などのニュアンスが響きの点で少し辛いですが、少数楽器の分離や重なりの表現は綺麗だし、リズム感のあるレスポンスの早い曲などは気持ちいいです。