車載CDを聴こうと思い安室奈美恵のFinallyをセットして気づいたこと

  車ではラジオしか聞いていなかったのですが、帰宅時の放送が余りにもつまらないのでCDを聴くことにした。
 日本語の歌がいいと思うのだけど、CDでは古いものしかないので、ラジオの特番で聴いた安室奈美恵の後年の曲が良かったのでFinallyを買ってしまった。


 中古品なのでとりあえず検証を兼ねて、3枚のCD全曲を部屋のオーディオで聴いた。CDはレンタル落ちでなければ傷がほとんどないし、安価なものでも十分だと思う。さて、オーディオで聴くとなぜに歌謡曲っぽい音の造りにするのか疑問に思う。
 いくらビートダンスっぽい造りとはいえ、バスドラムがコンピューター造成っぽくてデフォルメされ、狂いの無い単調な音がでてハイトーンなキーボードと歌声が上書きされている。
 確かにハイトーンな音がヒットにつながりやすいとは思うけど音の厚みがなくて寂しい。コンピューターで造成されたと思われるかのような正確無比なドラムを基に各楽器のパートを単独で録音して造成してあるように聴こえるし、ベースの音もどこかしらコンピュータっぽくてどこにもグルーヴ感のようなうねりがない。
 これだけいい唄声で発音もきれいで上手いのにアレンジというか音の造り方は残念でならない。


 気を取り直して後年のCDを車に載せてみた。結構最近の車なのにCDもSDカードもMP3、WAV、AACのフォーマットだけでFLACやALACは対象外、これでは日本車の魅力が欠けるのがよく分る。こういったセンスがデザインを含めて新規さを無くしているように思える。
 なんだかEVになった時に取り残されるのではないかと危惧してしまい、家電業界と同じ道をたどらないことを祈りたい。
 曲を聴いて?が第1印象で、すぐにイコライザーがないか、いろいろとタップしてみたらありました。
 ご丁寧に5つの設定がデフォルトであるのはいいのだけど、低域の凄いのが2つあってEargasm Explosionのないのは如何なものかと思う。とりあえずPerfectに近いものを選択して聞いてみる。
 安室奈美恵のヒット曲はハイトーンなものが多いせいか、ちょっと高音がきつく感じる。あとCDそのものも中音が浅いのでそれが強調され過ぎてしまう。
 まずは、400Hzと1kHzを1クリックあげるとかなり良くなったけど、高音の課題は残ったので4kHzを1クリック下げてみたら非常に良くなった。結果としてEargasm Explosionに近い設定になったようだ。
 最近はデジタルなのでイコライザー機能がついていて容易に補正できるのは素晴らしい。家のオーディオにも欲しいなぁと思いながらMacIntoshのC40の5バンドイコライザーが懐かしい。

 毎日の帰宅時に気持ちよく音楽を聴けるようになって嬉しい。やっぱりラジオと違って格段に音が良い。それに部屋のオーディオで聴いた音の造り方も気にならない。
 聴く世代がiphoneとか車で聴いたりすることが多いのだろう。そこに合わせた音の造りなのはわかったけど、うねりのある音で歌わせてあげて欲しいと思う。
 そうしたらダイアナ・パントンのような歌姫が日本でも生まれるような気がする。