マイルスのNefertitiをTopping D90 で聴く:レビュー

  これはCDです。レコードを買いたかったのですが、なかなか質の良そうな盤がなかった。CDプレーヤーLHH300はオペアンプをMUSES03OP42に替えてあって、艶もありいい音なんですが、美音系なのでゴリゴリした押し出し感はちょびっと不足かなと思います。

 そこで、LHH300Topping D90を同軸ケーブルで接続して聴いてみたらイケますね。Topping D90のオペアンプLME49720の影響なのかも知れませんが、少し固めでメリハリの出るのが、このCDに合うように思います。

 また、CPUが旭化成のAK4499なので、音の印影が増幅されるのかも知れません。旭化成の半導体工場が火災で品薄のようで、その前に買えて良かったのですが、半導体工場で火災と言うのも不思議です。

 Nefertiti(ネフェルティティ)は、黄金クインテットと呼ばれた時代のアルバムでマイルスが作曲した曲は1曲もなく、全てメンバーの作曲です。

 黄金クインテットのライブ盤であるThe Plugged Nickelを聴くと、バリバリのビバップが聴け、メンバーの能力の高さに圧倒されます。その印象のまま、このNefertitiを聴くと肩透かしを食らいます。4ビートからの変節点をまざまざと突き付けらるし、メンバーが新しい時代へ向けてリードするのが判ります。

 音的にはフュージョンへの一歩を彷徨している感がありますが、フルアコースティックでの演奏という点に、このCDの持ち味があるように思います。

それなら、MUSES03 & OP42の組合せの方が合いそうに思えるのですが、そうではないところが人それぞれであり、オーディオと音楽の面白いところなのでしょう。