Victor QL-A75はS字パイプは手に入らなかったので、仕方なく3本のストレートパイプにSHURE V-15 Type III、Goldring 1012GX、Pickering4500QのMMカートリッジを付けてあります。
これにYAMAHA A2000のフォノイコライザーを使っているのですが、1012GXを聴くとなんだか落ち着きすぎてしまって、活力感に乏しいような気がします。
A2000の電解コンデンサを修理した時にブラックゲートも変えたせいかもしれないし、他のフォノイコとカートリッジの音との比較で思うだけかもしれませんが、気分転換に組合せを替えてみることにしました。
元気が良さそうなフォノイコライザーと言えば、リニアテクノロジーのLT1115があります。それには、Victor QL-Y7の電子アームにオーディオテクニカのAT-33Saが付いているので、それと交換しようと思います。
このフォノイコライザーはラックの中にあるのですが、狭くてQL-A75からは遠いので、ケーブルが届くか心配です。
AT-33SaにはトランスUTC A-11が中間に入っていて、MOGAMI2534で繋いでいるので、こちらをA2000へ繫ぐのは問題なさそうです。
狭いラックですし、背面にべニア板があって配線をするのは苦労します。そのためにホルソーでべニア板に穴は開けてあるのですが、手前に引きずり出すためにケーブルに余裕がいるのです。
QL-A75のケーブルが苦労の甲斐あってギリギリ届きました。これを楽にしたくてトランスを探しているのですが、欲しいものは滅多に出てきませんし、ヤフオクで入札しても負けてばかりです。
さて、試聴です。1012GXはMMとは思えないMCのような精緻な粒立ちで、さらにLT1115のエネルギッシュ明瞭さが合わさり、本来の良さが出てきました。ジャズのゴリゴリした押し出し感は不足ですが、フュージョンやポップスなどはとても綺麗なおとです。
もう一つの組合せはAT-33Sa ⇒ A-11 ⇒ A2000ですが、これは以前にも組み合わせていて抜群の相性です。どれも高音域が優れたものですが、強調されすぎてきつくなることはなく、どこまでも透明感を持った響きで低音もしっかりでます。
特に女性ヴォーカルの艶やかさと弦の響きの余韻は鮮やかで、MINIMA FM2での再生には癒されるばかりです。これでスコッチがあれば申し分ありません。