トヨタカーナビ7インチ音楽再生で残念なこと

  トヨタのカーナビで7インチを選ぶとT-connectなるサービスが付いてくる。3年間は新車代に含まれているようで、地図の更新など自動で行ってくれる。しかもセンターを呼べばオペレーターの方が新設に応対してくれるらしいけど使ったことはない。あと、事故すると緊急連絡をセンターへ通知してくれることになっている。

 ナビとしては機能が高いのだけど、音楽再生については?である。SDカードとCDで再生ができるのだけど、再生できる音声コーデックがWMA、MP3、AACのみなのだ。ちょっと安価なPDAですら、FLACやWAV、ALACなどに対応しているというのに高価なナビに付いていない。こういうところがトヨタらしくあか抜けていなくて非常に残念である。


 FMラジオでいいのだけど、音楽がかかっているよりおしゃべりの時間の方が多いし、ラジオショッピングまで入るような状況では音楽コンテンツを聴きたくなってしまう。折角通信機能を備えているのにWebラジオの聞けないのも気が利いていない。Bluetooth機能でPDAをつなぐ方が多いのかも知れないけど、PDAを運転中に操作するのはよろしくない。それにiPhoneはあってもPDAはもっていない。

 そこで最近はデジタルデータの音楽ソースが増えてきたので、DVDディスクに入れて聴くことにした。ところが冒頭の音声コーデックの件で折角のハイレゾをグレードダウンすることになり、とっても残念である。

 DVDディスクは随分と昔に安売り品を買ったけど、全く使っていないので使い道ができていい。SDカードのようにFAT32などのフォーマットがあるのかと思ったけど、PCにディスクプレーヤーをつないだら、使用形態がUSBなのかCDなのかを選ぶだけだった。

 デジタル音源がALACなのでiTuneを使ってAACに変換して驚いた。PCM96Hz24bitのデータはALACの状態で1G以上あったのに、なーんと1/10ほどになってしまった。いくら間引きして非可逆圧縮形式だといえ、余りにも差がある。これに対してCDをリッピングしたデータはALAC形式の容量とほぼ同じになった。

 これは一体どういうことなのか?CDはPCM44.1 Hz16bitとは言っても差がありすぎる。推測になるけれど、AACは音を間引いているわけでCDの音ですら間引くのだから、それ以上のハイレゾはほとんど間引かれるのではないか。これは間引かれるという言葉ではなく割愛されるという状態だと思われる。

 実際に音楽を聞いてみると、ハイレゾの音源の方は無残な状態になり、CDの方は割合と聞ける。ハイレゾの粒立ちうんぬんなどと言うことは、車の中ではそんなにわからないと思うのだけど、音の立ち上りというか瞬発力のような部分は違うどころか、CDのリッピングデータより悪くなる。なので音のコントラストや輪郭なども曖昧になってしまう。

 ナビは高いのに、道を教える機能ではないけど音声コーデックなんてのはソフトの部分でしかも一般的な部分である。PCなんかだとフリーソフトで対応している部分だけに、とっても非常に残念でならない。

 Fun to Driveなんて言ってるけど、実態の伴わない話である。