ヘッドフォンアンプキット製作:レビュー OPA2604に変更

  イヤフォンを久々に替えてみたら、なんか腰高な音に聴こえたのでフォノアンプを物色。Macのイヤフォンジャックから直接聴いているので、イヤフォンをJVCのウッド振動版のHA-FW01にグレードアップしたせいか、パワー不足なのかもしれない。低域がよくでることが特徴なのだが、古いのも安価ながら低域が出るタイプだったし、鳴らし易いタイプだったのだと思う。OPPOのフォノアンプが気に入ったにだけど中古でもそれなりに高い、しかもDACを買い直すと現状のアムレックがヘッドホンアンプとして使える。そう考えてアマゾンで売っている安価だけど評判の良いKK moon NE5532を買った。とにかく安い、驚くほど安いのだけど部品を変えて別途購入したら、オペアンプと部品代が本体と同じ価格だった。


 NE5532は2回路で1回路のJRC5534を使ったCDの音がつまらなかったので、OPA2604という旧いけど評判の良いオペアンプを買ってみた。回路を見ると音の通り道に抵抗と電解コンデンサがあるので、DALEのRNとニチコンのFGを購入、耐圧が50Vしかなかったので買ったけど、ちょっと大きくて少し困ったことになった。


 基板のランドが小さいので半田付けに苦労するかなと思ったけど、案外すんなりと問題なく導通できた。抵抗は1/4Wを購入したにも関わらず、付属品より大きいために立てて半田付け、コンデンサが大きくて蓋と側壁のカバーが嵌らず、底上げして組立した。ボリュームも余っていたALPSに変更した。

 NE5532を取り付けて試聴。ありがたいことに標準でICソケットが付いていて、キットで作る人の気持ちが分っている。聴いてビックリ、NE5532ってこんなに音がいいんだ。1回路と2回路で違うのか、メーカーがテキサス・インストルメンツだからなのか、いずれにしてもカチッとしていて張りもあり、これなら良く使われる意味も分かる。音は中庸になって良い感じになったのだけど、音の増幅度は少ない。ボリュームは全開のままMacの音量で調整している。ステレオミニプラグの接続ケーブルも自作、MOGAMI2944が余っているのでNEUTRIKのミニプラグを購入した。


  調子に乗って使っているとイヤフォンを抜き差しする時に接触不良になりやすく、ちょっとひねった時にジャックの半田がランドとともに1ヵ所外れてしまった。外れた個所がマイナスだったので、IN側のジャックのマイナスへ電線を半田付けすることにした。修理に当たってテストしていると、クロストークが多めではないかと思った。ケースから外して聴くと板の上でもノイズがでるので、どこかで電気が回るのかもしれない。配線してケースに入れたら左右の音の分離も良くなったので、とりあえず良しとする。

  ついでに、オペアンプをOPA2604に変更して聴いてみる。最近では旧くて入手しにくいオペアンプだけど未だに人気のあることが頷ける。艶がでてくるのでソプラノなんかを聴くと実に艶やかです。ただちょっと糊塗しすぎなのかなとも思えるのだけど、音楽が弾みだす様な感覚を得るので聴いていて実に楽しい。また、JVCのFW01との相性も良く、深みがますように聴こえる。


 作っっちゃってから見つけたのですが、共立エレショップの真空管キットのなかにハイブリッドヘッドホンアンプの基板が1,870円で売ってるんです。どうせ部品を買い直すのなら、こっちの方がお得でした。しかも12AU7の真空管も家にあったのです。でも組立説明書の注意書きにもあるように、DC12v電源で動作しているので、カソード電圧を得られず動作しない真空管もあるようです。その意味では本来の真空管の使い方では内でのどうなんだろうか?オペアンプだって両電源の方が良さそうに思えますが、単電源でセンターをずらして使っていて、これはアマゾンで買った基板も同様です。両電源のヘッドホンアンプを持っていないので聴き比べできませんが、価格から考えると十分なようにも思えます。