DACにデジタルフィルターが付いているのだけど、この目的や使い方がよく分らない。サンプリング周波数の半分しか正確に再現できないことは、ナイキスト周波数と言われている標準化定理で証明されているので、サンプリング周波数が44.1kHzのCDが20kHz以上の音がカットされているのは理解できる。ところでハイレゾソースはどうなっているのだろう?通常から考えると96kHzなら48kHz以上、192kHzなら96kHz以上をカットして配信していると思うのです。ところでDSDの場合はどうなるのでしょうか、製作時にDSDのまま編集できないと思われるので、PCM変化していると思われるので、その時に半分にしていると思うのですが、そうなるとDACにカットフィルタがあって、選択になっているのは何故なのかと思ってしまう。DACの発振器の誤差への対応なのだろうか、最近のちょっと高額なDACなら高精度な発振器を使っているのだから、ジッター問題への対応でもないようにも思える。いろいろと検索してみたけれど解答の得られるページを見つけられない。ハイレゾを唄うメーカーはハイカットの理論的な内容を意見してくれれば、よりハイレゾが身近になると思う。Topping D90のPCMフィルターとDSDフィルターは下記の通りで、ハイレゾ再生のためにPCMはMode5、DSDはMode2を選択してある。設定を変えて聞き比べても拙者にはおよそ違いが分からない。
そもそも、可聴域から外れる音域を無用との考えもあるのだけど、倍音、3倍音の効果を考えると一概に無用とも言えないと思える。超高周波の部分の人への影響についてはハイパーソニック・エフェクトなる言葉で検索すれば、いろいろと文献が出てくるので、なんらかの影響はあるようだ。でもそれが、いい音の要因だとは書いてないし、倍音効果との結びつきも書かれていないので、オーディオ的には判然としない。それでも、良いDACを買ってしまうとハイレゾを聴きたくなるし、それはそれで愉しい。
でも、ちょっと変わった文献に出くわしてしまった。『超高周波成分の帯域の相違が自発脳波α1活性に及ぼす影響』のタイトルで第25回日本バーチャルリアリティ学会大会に出されたものだ。これを見ると第1の実験では、周波数帯域を0-16kHz、0-24kHz + 48kHz以上と48kHzまでの3種類に分けており、α2のみ可聴音(0-16kHz)より48kHzが大きくなっている。第2の実験では16kHz以上を8kHz間隔で12帯域に区切っており、16-24khzと24-32kHzではα1およびα2ともに可聴音(0-16kHz)より低下傾向になっている。と言うことはCDの超高音は脳にとって不活性になる。今までCDをさんざん聴いてきたけど、そんなこと感じなかったけど、それに0-30Hzも聴こえないよね。可聴音も区域を分けてグラフ化してくれると分布がわかってよかったのに残念です。可聴高音域のある帯域が含まれるとヒット曲になりやすいらしいけど、そことα波との関係についても考察してくれると面白いのに。