君たちはどう生きるか  吉野源三郎著

 1937年(昭和12年)に出版された本ですが、近年では漫画として発売するや人気が再沸騰してベストセラーとなった。その漫画本を読もうとして図書館で予約したら、なんと2年待ちで驚いた。そして図書館からメールが届いた時に、予約した本は借りたはずなのにと思い内容を読んでみると、『君たちはどう生きるか』だった。そして、本を開いてみてビックリ、なんで文章なんだろうと思い、表紙を見つめ直した。たしかに漫画本の表紙と違う、2年も経ってから借りた本が違うことに気づくありさまだ。これはきっと、文章で読んだ方が良いよということなんだろう。

 文体は読みやすく判り易い、これなら小学校高学年なら十分に理解できると思われる。読みながら中学生日記を思い出したけど、この本は倫理だけでなく教養を身につけ、自分で考えることを教えてくれる。この本が2年待ちになることは実に嬉しいことだ。主人公は15歳で一番多感で子供心と大人の考えがないまぜになり、悩んだ分だけ直ぐ大人になる成長の糧がしみじみと伝わってくる。
  主人公のコペル君が大学生になったら、『武士道』を読むんではないかと想う。