今でも大事に使っているターンテーブル

 使っている機器のなかで最も旧い友人みたいになっているのが、Victor QL-Y7というターンテーブルで1981年の発売時に貯金して買いました。一応技術屋を目指していたので最先端の電子制御アームに魅せられて買って以来の付き合いです。ゴルフの道具のように、自分の未熟さをカバーできそうだと思うと下取りにだして新しいものを買ってしまうのですが、オーディオ製品はずっと使い続ける傾向なようです。

 針圧やQダンプ、インサイドフォースキャンセラーなどの設定はダイヤルを回すだけで済んでしまい、レコードをかけている最中でも変更が可能なんです。まぁ昔の機材ですからAIがないのが残念。今だったらレコードの歪み具合を覚えてくれて針圧を微妙に変化させながら補正してくれそうですね。でも、それと聴きたい音像が一致するかは不明だと思えそう。セミオートマのアームなんで演奏が終われば自動で戻ってくれるし、かける時も左右のボタンを押せば任意の位置で止められる無精者にはうってつけのターンテーブルです。でも、最近は気温の変化も大きく古くなったせいか、アームの位置を決めても微妙に動くので季節ごとにターンテーブルを外してドリフト電流のツマミを回して調整してます。

 モーターはコギングレスのDCサーボモーターでクォーツロックして回転数を安定化してます。ダイレクトドライブなのでモーターの軸がターンテーブルなようなものです。海外製の高級品はベルトドライブで小さなACモーター+重いターンテブルで回転ムラや振動対策をしていますが、高精度なDDモーターを作るとコスト高に海外ではなるように思います。振動もローターとコア部分が離れていますからモーターとしての振動というよりはターンテーブルの固有振動と軸受の問題の方が大きいように思われます。回転数が少ないのでターンテーブルにバランサーをつける必要はないのでしょうが、バランス取りしたらより良くなるようにも思える。


 それよりもインシュレーターの作りがイマイチのようにも思えます。あと音像が変わりそうなのは回転部よりアームのような気もしますが、気温の変化による音像の違いの方が大きくて空調で維持したくなります。でも、エアコンのないのが致命的であった方が健康的でもあるように思うのに、ない方が健康的などと言い張られて困り顔です。McIntosh C40にターンテーブルの場所を取られてしまったので自家製の棚を作りました。ターンテーブルの色と合わせようとマホガニー色を買ってきたのに赤るすぎて合わない。これだったら部屋の家具の欅色に合わせればよかったとちょっと後悔してます。横幅ギリギリで作ったのでサイドにはズレ止め防止用の板がはめて地震対策です。【QL-Y7 Manual】