SAEC C-1というピックアップです。トーンアーム で有名ですが、満を持して出した最初のピックアップがC-1で高音が澄んで伸びやかななのが特徴的です。黒い筐体にお腹の部分が金色、なんとも鮮やかなんですが、レコードをかけてると金色部分は見えないのが残念至極です。黒に金色と言えばJPSを想い出します、これはイギリスのタバコでロータスF1のスポンサーをやってて黒いボディに金色のストライプが印象的で走る棺桶なんて揶揄されてましたが、コーリンチャップマンは天才で車体のサイド下に羽を逆向きにつけて、ダウンフォースを作った最初の車で早かった。カッコイイので1/16スケールのプラモデルを作ってました。
閑話休題、話を元に戻してC-1をヤマハのA2000と相性が良いだろうと買って以来、もっとも長く聴いているピックアップで三十数年ともにしてきました。これだけ長いとこの音像がリファレンスになっちゃいますから、どうしてもハイ上がりで繊細な音が僕の通常になっちゃいますね。自分もくたびれてきてますが、おんなんじようにカートリッジもくたびれるようで、レコードをかけるとお腹が擦りそうになってきました。
ダンパーはゴムなので劣化するんですが、なんとか修復する方法はないかとwebでいろいろと探し廻ってると、諸先輩がたの対策に呉のラバープテクタントで復活するとあり試してみました。針先にかからないようにスプレーのノズルを根元に近づけて、ちょっとづつ数回吹きかけ、一週間ほどしまっておいたのです。
久しぶりにピックアップを取り替えてレコードにかけてみました。GOOD! 万歳やりました、擦りそうだったお腹が持ち上がって盤面と十分な距離が取れています。音像にも元気が出て粒立ちが細々煌めいているような気がします。(他の要因の方が大きいように思いますが。)
本当に嬉しい限りです。針圧は1.5gなんですが、わずかに軽めの1.4gで聴いています。音像は明るく広く、低音が締まっているのでジャンルを問わず聴きやすいと思いますし、長時間聴いていても飽きがこないので僕にあってるんでしょうね。
せっかく買ったラバープロテクタントなんで、ほんの2吹きぐらいではもったいないと思い、ターンテーブルのゴムシートにもかけてみました。すると艶が出てくるわ、柔軟性もでてくるわと驚きの復活ではありませんか、呉のスプレー缶にはなにかとお世話になってます。