一点支持のトーンアームG960を手にいれたのですが...

 シリコングリスと何故か注射器まであるので、欲しかった一点支持のトーンアーム を買った。これはグレースのG960というやじろべえのように一本足で立つトーアンアームなんです。ターンテーブルの横に外付けするのでロングアームでないと届かないので、これは実効長285mm、オーバーハング15mm、ターンテーブル軸とアーム軸の距離270mmです。一点支持では敏感すぎるのでシリコングリスを入れてオイルダンプして使うので、冒頭の注射器が必要になるのです。問題はアームを支えるベースでVictor A-75につけるのですが、ターンテーブルのキャビネットの高さが90mmもあって、サエクのS-1という外付けのアームベースが使えず木工で自作した。アームの軸を通す穴はφ21もあればいいのですが、トランスのA-11を作成した時のφ30のホルソーを使うことにした。問題だったのは金属加工用のホルソーで木工するのはちょっと難儀だったのですが、なんとか仕上げてセッティング。木枠でキャビネットに挟み込んだのですが、どうも均一に力が加わらないようで僅かにすべる。しかし、とりあえず音出しが先決で先に進める。



 グレースのヘッドシェルを使わないとグレースのアームはステレオのL・Rが逆になってしまうので、アンプにつなぐ時にアンプのL⇨アームのRと各々を逆に接続した。アームの高さを調整して水平バランスを取るのだが、軽いカートリッジにヘッドシェルなのに何故か重りが端の方になる。しかも急にバランスが変わるのだ。次にラテラルバランスだけど、重りがどの位置でもさほど変わりばえがしない。そして針圧調整なんですが、ダイヤルの数字とバランスが合わず不安定、重りの位置と針圧がリニアに変わらないのだ。それでもまずは音出しをと思い、レコードを掛けてみると音飛びが起きる。当然、他のアームでは何の問題も起こらない箇所なのに変だ。いろいろと調整を繰り返すが直らないのでWebでG960の構造を調査、本当にこういう時はありがたい。シリコングリスを入れる時に外した蓋のネジ部に宝石とバネが組み込んであり、ここが一点支持の軸受部のようだ。そこで、現物を見てみるとなんと何もなさげ、でも老眼なのでiphoneで拡大写真を撮ってみると、やっぱり穴があるだけだ。これでは一点支持にならず、穴の周辺で針を受けてしまうのでバランスがリニアに反応しないわけだ。というわけで止むを得ず返品して修理待ちすることになった。





 アームベースがイマイチなので、修理の間にアルミのL字板を使って作り直すことにした。今度は挟み込んでも均一に力がかかるようで何の問題もなし。しばらくしたら、なんと修理不可なので返金との連絡がきて、うわぁーんガッカリなのだ。アームリフトを降ろす時になぜか内側によりながら降りるので使いづらかったから、しかたないと思い次の出会いに向けて気を取り直そう。そうそう、アームベースはレコードクリーナ台として活躍中なのだ。【Grace G960 manual】