LHH300 Philips CDプレーヤーをなおす

 レコードからCDへと時代が移るころに新しもの好きな僕はCDプレーヤーを買った。だけどCDの枚数は少ない、スクラッチノイズが無くなり静寂な中から音が響いてくるのは驚いたのだけど、なぜかわくわくしない、なんとなく音にエネルギッシュな熱さを感じない。この頃に結婚をして引っ越して生活環境が大きく変わったこともあり、CDを買わずレコードプレーヤーも持っていけなかったため、随分とオーディオを聴く時間が減ってしまった。なので意外とLHH300の累積稼働時間は少ないのだ。でも、CDプレーヤーとしては気に入っている。
 D/A変換部にはビットストリーム方式を採用したのが謳い文句で、デファレンシャルモードを採用している。どちらも英語なので何を言っているのか今一わかっていないけど、こういう説明に惹かれてしまうところがミーハーなのだと思う。左右チャンネルが独立した構成で、1つのチップに片チャンネル分の正相と逆相の成分を入力して、その差を出力として取り出すことで歪ノイズ、チャンネル間のセパレーションを向上しているというのが、デファレンシャルモードだそうだ。CDの読込にはアルミダイカストのシャーシーにスイングアームピックアップユニットが載っかっています。このドライブユニットをCDM-4と言い優れたピックアップなのですが、欠点はトレーを出し入れするベルトが伸びてしまうのです。残念なことに使う頻度とは関係なく時間による経年変化なために、数年ごとに交換が必要になり今回は2回目の交換だ。

 ベルトはヤフオクで売っているので助かります。ベルトが4本、d2*Φ52、d1.6*Φ38、d1.6*Φ35×2本という構成です。まずは両側に重りのようなダイカストのサイドキャビネットを外すのにゴムキャップを取り、ネジを回す。そして天板を外すとワンチップマイコンだらけの基板が仰々しく迎えてくれる。ドライブユニットを外すのに4本のビスを取るのだが、トレー手前の1本はトレーをスライドさせて覗き穴からプラスドライバーを入れて取る。そしてトレーをローディングする細いワイヤを外すのだけど、ローラーに3重巻してある方向を確認して同じ向きに戻さないと動かなくるので要注意だ。また、モーターのドライブローラにカムスイッチがあるので、角ゴムを取り替えたら、その位置も同じ位置に戻すようにする。これで、ユニットを戻せば完了なので僕にでも十分修理ができた。
 さてと試聴です。トレーがスムーズに出入りしてくれて、CDを入れてスタートボタンを押すと、スクラッチノイズの無い世界からジャズが流れてきます。うーん、これはこれで良い音だ。図書館で借りたマイルス・デイビスを聴く、ジャズフュージョンの流れが始まった歴史的なアルバム、ビッチェズ・ブリューだ。時代時代でジャズの骨格を変えてしまう天才だと思う。それに、サイドメンがいつも素晴らしいし、才能の煌きが入れたてのコーヒーのように若い才能から薫ってくる。本当に能力を引き出す魅力が溢れているようだ。

 D/A回路は現代の方が処理が早く高性能になっていると思うのですが、アナログ変換後にオペアンプを通る場合、オペアンプによる音色の違いが大きいのではないかと思う。このLHH300JRCNJM5534Dというオペアンプが両チャンネルで前段、後段に分かれて実装されています。実にナチュラルで素直な音ですから、リファレンスとして聴くには良いのですが、オペアンプを変えてみたい誘惑にかられます。でも、PC接続のD/AコンバーターみたいにRCAケーブルをBELDEN88760に変えてみたら音像に艶が出たこともあるので、まずはケーブル変更から進めようと思う。

追記:
 ベルトの交換が年々早くなってきてしまい困惑している。トレーの開閉は問題無いようなので、前回はCDを押さえるアームを上下するほうだけ交換した。モーターとプーリー部分とプーリーとアーム回転部分の2か所です。写真では下の奥の方がモーターとプーリー部分で大きく映っているのがアーム側のプーリーです。 
 

 いろいろとテストしてみると、どうもアーム側のベルトに問題があるようで、これはΦ53の2番目に大きい方です。前回トレー開閉側のモーター用Φ52が余っているので、これを付けたところ上手く動作しました。これはトレーを外さなくても交換できるので、とても楽です。それに交換ベルトが少なく済んでお得です。