外皮はテフロンで赤色の一色のみ、このためLRを判り易くするために黒色の熱収縮チューブを買った。線径はΦ3.6㎜と細くて大丈夫かなと心配しましたが、撚線自体は割と太くて固めなので、無理の折り曲げなければ丈夫そうです。RCAコネクタは前回と同じNEUTRIKのREANです。一度くらいSwitcjCraftを使いたいのですが、ついつい貧乏性が出てしまう。半田は前回の残りであるKester44の銀入り2%を使った。僕には半田による音の違いや接合性などは毛頭判らないのですが、十分に買える金額なので銀入りが助けてくれるでしょう。今回のケーブル購入時に追加と思ったら、なんと売り切れになっており貴重な残りなのだ。
線径が細くて外皮のテフロンは薄そうなので、ニッパーで皮をめくるのにかなり慎重に刃先でつまんで剥いた。剥いてみるとシールド線が外周の一部しかなく、外周全体を覆っているのはアルミ箔なのだ。箔と言っても、へらへらではなく意外と腰がありしっかりしている。アルミ箔を外皮の方へ折り曲げ、細いシールド線でアルミ箔の上に巻いて止めた。中の2芯は黒・赤なので黒をホット側、赤をマイナス側に接続した。芯線が固いのでマイナス側の半田の位置をしっかりと決めておかないと半田付けが難しくなるので注意が必要だ。前回の作成時にシールド線はコネクタのカシメ部にカシメたので、今回も同様にマイナス側と絡めずに繋いだ。芯線は外径に見合わず太く、AWG18錫メッキ鋼線となっているようで良質な音が出そうな雰囲気がある。コネクタに線を半田付けする度にテスターで導通チェックをして進めることが僕には近道のようだ。
前回より早く完成でき、音が出るかチェックするために交換し易いDACとアンプ間のケーブルを取り替えた。最初の音はなんだかボワァーンと曇った感じなので不思議だったのだが、30分もすると徐々にクリアな音に変わってきた。更に1時間も立つと機材も慣れてきたのか高音と低音が出てきた。BELDEN8412の時は、単にいい音だと思ったけどケーブルの違いをことさら気にしなくても良いと思っていた。でも、この88760は明らかに音の違いが出る。DACにはPhillipsのLHH-300というCDプレーヤーのケーブルを使っていて、歯切れのよいスッキリしたサウンドだった。でも、なんだか味わいのない点が気になっていて、iTuneだから仕方ないかと思っていた。伝送速度を384KHzに上げても傾向はかわらないので、ライントランスを買おうかと悩んでいたけど、意外にもBEDEN88760が解決してしまった。これは望外の喜びであり、ライントランスによって改善するかどうか買わなきゃ分からないし、接点数が増えていくばかりだしとグズグズしていたのが幸いした。
サンプル音源はノーラ・ジョーンズの曲で低音が豊かな曲です。しっかりと低音が出るようになり、ヴォーカルの高音ではホールのような響きが出て艶が増した。iPhoneの録音なので違いが分かりづらいけど実際は結構違っています。ケーブルを替えてここまで相違が出るとは驚きだ。勝手な推測だと、ケーブルの中を通る時の超低音と超高音が減衰せずにでるので倍音部分が響きだしたように思える。書評ではワイドレンジだと書かれることだと思うのですが、こういうことなんでしょうかね。これでiTuneからの音源も十分に愉しめそうで大変豊かなRCAケーブル作成になって嬉しいです。