川辺に咲く彼岸花

 秋分の日、お中日とも言う。おちゅうにちと読むのですが、陽の照る時間と陰の時間が同じだからなんて思っていましたが、実はお彼岸というのは1週間ほどあるんですよね、その真ん中の日をお中日と言って、秋分の日という祝日になっているんです。そして、お墓参りに行ってきました。なぜこの日がお墓参りをすることになったかと言うと、お釈迦様の中道の教えから、陽の照る時間と陰の時間が均等になり、中道だと言うことでお墓参りになったと言う説が有力です。お釈迦様の悟りが中道だと言われているのを想うと、なんとなく懸け離れた感じがするのですが、尊厳を享受する世の知恵のように思える。
 あと、お彼岸と言えば彼岸花とおはぎですね。お墓参りに行くと赤くて綺麗な花が添えてあるのを見かける。彼岸花には毒があると言われているし、お墓の周りに咲いていることが多く陰性なイメージを持たれることもあるようです。日本は火葬になってしましたが、土葬の時には遺体を虫や獣から守るために植えられたようで、こちらもいにしえの知恵なんですね。畑や田んぼの周りにも群生していて、お彼岸の時に緑の中から一際赤い花が目立って綺麗です。そういえば、百恵さんの歌にも曼殊沙華という恋焦がれる女性の曲を想いだしました。この曼殊沙華は彼岸花の別名で天界の花という意味があるそうです。

 お墓参りした帰りに、おはぎを買って帰りました。春分の日には、ぼた餅と言い、秋分の日には、おはぎと言うのも風情ですね。春には牡丹が咲き、牡丹餅。秋には萩が咲き、おはぎ餅。日本は四季のある国です。なのに最近は、秋分の日でも30度を超して亜熱帯化している。厚さ寒さも彼岸までと言う言葉も消えてしまうのでしょうか。